鉄道模型 スイス連邦鉄道 SBB 電気機関車 Ae 3/6 I 10647号機 (GFN 4345)

SBB Reihe Ae 3/6 I GFN 4345

 今回はスイス連邦鉄道 SBB の汎用電気機関車 Ae 3/6 I について紹介します。

(For English/German speakers: Review of the GFN 4345 HO scale SBB Ae 3/6 I . Please use your browser's translation feature to read the full text!)

 ブログ内の詳細や全文は参照元のウェブ文書をご確認ください)

SBB Reihe Ae 3/6 I GFN 4345

 SBB Ae 3/6 I は、戦前製の単一台枠、ブフリ式駆動の汎用機関車です。 

📊 実車諸元データ(SBB Reihe Ae 3/6 I)

項目 仕様・データ / 補足
車軸配置 2'Co1' (先輪2軸、動輪3軸、従輪1軸)
全長 / 自重 14.76 m / 92 t 〜 96 t
駆動方式 ブフリ式駆動(Buchli-Antrieb)
製造・電気品 SLM(機械部) / BBC、MFO、SAAS(電機品)
定格出力・速度 1,275 〜 1,440 kW / 最高速度 90〜110 km/h
製造年・両数 1921年 〜 1929年(計 114両)

 本形式は、スイスの名門メーカーSLM(機械部分)、BBC(電気部品)により、1921年から1929年の間に114両が作られました。

SBB Reihe Ae 3/6 I GFN 4345

 いかにも古めかしいスタイルの本機ですが、性能が良く、使いやすかったのか、なんと最後の一両が引退したのは約70年後!の1994年のことでした。

 優れた電気機関車を数多く輩出したSBBでは、最も寿命の長い機関車となりました。

SBB Reihe Ae 3/6 I GFN 4345

 スイスは欧州で最も電化が進んだ国として知られます。

 SBBの電化のきっかけは、第一次世界大戦末期の深刻な石炭不足です。

 これを受け、1920年より電化が開始されました。

📊 スイス国鉄・電化黎明期の動輪3軸ライバル3形式比較

形式 (製造数) 電機品メーカー 駆動方式 軸配置 製造/引退年
🌟 Ae 3/6 I (114両) BBC ブフリ駆動 2'Co'1 1921 - 1994年
Ae 3/6 II (60両) MFO ロッド駆動 2'Co'1 1921 - 1977年
Ae 3/5 (26(22)両) SAAS クイル式 1'Co'1 1922 - 1983年

※Ae 3/6 Iが製造数・寿命ともに圧倒的な成功を収めたことが分かります。

 この3形式はいずれもSBBに採用されましたが、上記表の通り、こちらのAe 3/6 Iは、他の形式の約2倍が作られ、かつ長寿となる成功を収めています。

 実際、誕生から60年が経過し、比較形式が引退した1980年代においても、未だ約90両が元気に運用されておりました。

SBB Reihe Ae 3/6 I GFN 4345

 Ae 3/6 Iは、製造途中で性能アップが図られました。

 初期の36両は出力1,470kWでしたが、後期型の78両は1,635kWに引き上げられています。(1時間定格出力)

 さらに後期形の10637-10714号機は、1937年に最高速度が110km/hまで引き上げられ、当時のスイス連邦鉄道最速機となりました。

 これらの機種は、別名のAe 3/6 I-110と呼称されたそうです。

SBB Reihe Ae 3/6 I GFN 4345

 精密なブフリ式駆動は、日本ではED54が短命に終わってしまいましたが、一方、発祥の地スイスでは、Ae 3/6 Iや本機の拡大・改良版 Ae 4/7が長年にわたり多用されました。

 また、本機が設計の基礎となっているフランス国鉄を代表する戦前製電気機関車 2D2 5500や、その戦後の改良版 2D2 9100も1980年代まで使用されています。

 故にブフリ式駆動装置が劣っていたということではなく、保守や点検に不慣れだったこともED54の失敗の原因かもしれませんね。

 ただし、本機の駆動装置も数度に渡り改良され、摩耗低減が図られています。

 それにしても、1920年代の電気機関車が110km/hというのは、相当な高性能ですね。

 Ae 3/6 Iは、勾配線区の多いスイスの中の平坦線用として作られました。

 ゴッタルド峠を除く、スイス全土で、昼は花形の急行列車、夜や晩年は軽負荷の区間貨物列車に使用されたそうです。

 Ae 3/6 I は長年の使用に伴う、ブフリ駆動装置やバッファーなどの小改良は実施したものの、いわゆるUmbau(全面更新)は行いませんでした。

 塗装は登場当時、茶色でしたが、戦後、濃緑色に塗り替えられています。

 ただし、旧型電機の通例で1990年代の引退まで濃緑色であり、Re 4/4 IIのような赤色にはなりませんでした。

 またコンピューターナンバーAe 396が用意されたようですが、これも他の旧型機に習って、実施されておりません。

 Ae 3/6 Iの引退は1970年に始まりましたが、その最後の一両は、なんと誕生から約70年後の1994年まで地道な活躍を続け、現役に別れを告げました。

 技術革新が著しい電気機関車としては、異例なご長寿さんだったのですね。

 現在、動態保存機2両を含む6両が保存されているようです。

 以上、Wikipedia 日本語版 スイス国鉄Ae 3/6 I 形電気機関車 、独語版 SBB Ae 3/6 I より、引用、参照しました。

 Ae 3/6 Iの挿話として、現地のオールドファンによると、ブフリ駆動特有の「ガタガタ、ゴトゴト」という独特な歯車マシンの作動音は、静かなスイスの田舎町で非常に目立ったそうです。

 「あの音が聞こえると、遠くからでもAe 3/6 Iが来たとすぐに分かった」と懐かしむ声が多くあります。

 それで模型の方ですが、人気の高いSBB機だけに古くから模型化されてきました。

 Modellbau-Wiki SBB-Reihe Ae 3/6 I は例によって記載が貧弱ですが、量産品ではLima(1970年代?)、GFN(1987年)、ROCO(2023年)。

 ROCOはGFNと一緒でしょうか?

 ブラス製品ではMetropolitan、Lemacoが発売しています。

 ブラスは全く詳しくないので、よくわからないのですが、Metroには何種類かあるような気がしますね。

 AI情報では、こちらのGFN製品は、1987年初回発売とのことです。

 プラのボディが主流の同社にしては、極めて異例の製品であり、ダイカストボディを採用しています。

 この効果は抜群であり、質感が非常に良いですし、ダイカストにしては側面のディテールが豊富です。

 ほんと素晴らしいですよね!

 灰色部品はプラなのですが、こちらも違和感がありません。

 屋上の碍子もよく出来ていますし、高圧線が真鍮なのもプラスです。

 スイス機の通例で公式側と非公式側の側面形状が全く異なりますが、欧州のファンがよく語るのが、「通路側(なめらかな側面)」と「ブフリ側(大きなギアカウンターが露出した側面)」の強烈なアシンメトリー(非対称)の魅力です。

 これほど左右で表情が違う機関車も珍しく、模型を線路に置くとき「どちら側を正面(手前)にして飾るか」でいつも議論になります。

 私は窓側(通路側)が整って良いと思う一方、メカメカしい機械室側も捨てがたいですね。

 先輪や動輪がシャープなダイカストなのも好感を持てます。

 何気にデッキの手摺も真鍮なのが高得点ですね。

 ダイカストなので若干、ボディの厚さが強調されてしまうかもしれませんが、旧型機には却って良いかもしれませんね。

 欧州のフォーラム(alte-modellbahnenなど)でも、本製品(GFN 4345等)のダイカストボディは「当時のプラスチック成形技術の限界に挑戦した結果ではなく、旧型電機のズッシリとした金属感を表現するための、フライシュマンこだわりの英断だった」と今なお語り継がれています。

 ボンネットの手すりも良い感じです。

 端梁は実車もあっさりしているのですね。

 ただジャンパ栓は欲しいところです。

 パンタも良い感じです。

<計測結果> 

 バッファ間距離は約169.5mm、縮尺は1/87.1でした。

 走行装置は伝統の縦型円形モーターです。

 このモーターは当たりはずれが多いですが、こちらは良い方でした。

 伝統の「丸型(円形)モーター」は、個体によってスローが効きにくいスパーギア特有の癖がありますが、現地では「これだけ重いダイカストボディを載せているおかげで、集電不良を起こしにくく、フライホイールがなくても慣性で実車のように滑らかに走る」と絶賛されているようですね。

 ただし、デジタルとの相性はあまり良くないようですけど。

  実はGFNのAe 3/6 Iは当方にとって2台目となります。

 個人輸入を始めた頃、イギリスから中古車を取り寄せました。

 概して程度は良かったのですが、屋上の碍子が1箇所、配線と共に欠品でした。

 これでも「MINT BOXED」だったんですけど。

 日本に比べると、欧米の中古は概して程度は相当低いので、覚悟しないとですね。

 仕方ないので、碍子と配線を自作しました。

 自分で言うのも変ですが、指摘しなければわからない程度まで仕上げました。

 しかし、この機種はデジタルに傾倒した頃、手放してしまいました。

 こちらはその後、手に入れたものです。

 こちらもパンタグラフに難有りでしたが、自分で修理しました。

 今回調べて初めて、これほどまでの長寿機であり、かつ客貨両用に幅広く大活躍した歴史を知り、手元のモデルがさらに愛おしくなりました。

 もちろん、手放さずにずっと大切に維持していくつもりです

2026/8/25 記



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