オランダ国鉄 NS 汎用電気機関車 1200形 1223号機 (ROCO 73832)
今回はオランダ国鉄 Nederlandse Spoorwegen = NS の汎用電気機関車 1200形を紹介します。
1200形はNS の汎用電気機関車です。
どこか欧州らしくないスタイルですが、それもそのはず、本機はアメリカで設計された機関車なのです。
<NS 1200 主要諸元>
全長:18.06m、運転重量:108t、軸重:18t、軸配置:Co'Co'、連続定格出力:2,220kW、一時間定格出力:2,800kW、電動機:6基、動輪径:? mm、最高速度:130km/h
1945年、第二次世界大戦が終結すると、NS は深刻な車両不足に直面しました。
NS では電気機関車の製造経験がなかったため、各国から輸入することになりました。
その一つが前回紹介したスイスへ発注した1000形ですが、1200形はアメリカへ発注することになりました。
1200形は、機械部分:ボールドウィン、電気:ウェスティングハウス両社による設計ですが、第二次世界大戦後に納入された他の機関車と同様に、既存の設計が流用されました。
製造は1000形と同様、大部分がオランダで製造されました。
台車のみアメリカで製造され、その他について機械部分はユトレヒトのヴェルクスポーア社で製造されました。
また電気部品はヘーマフ社によって供給されました。
なお、1200形の資金調達は、欧州復興マーシャル・プランの枠組み内で行われました。
1200形は1949年に発注され、1951年から1953年にかけて、全25両が納入されています。
当初、75両の調達が予定されておりましたが、これは実現せず、残りについてはフランスへ発注されることになりました。
NS 1100形及びNS 1300形です。
いかにもアメリカ型らしい形状の1200形ですが、本機は信頼性が高く、堅牢な機関車として知られていました。
この高い評価は、主に電気系統のシンプルな設計によるものだそうです。
結果として、1200形は事故廃車が発生せず、25両全てが車歴40年以上を誇ることになりました。
NS では、主に長編成の旅客列車に使用されましたが、貨物も牽いています。
最後の一両が引退したのは1998年のことでした。
しかし、1200形の生涯はこれでは終わりませんでした。
この後、ACTS Nederland BVにより、5両が復活し、2009年まで貨物列車を引いたり、チャーター輸送に運用されました。
ACTS Nederland BVの運用終了後も、更に個人や財団により、運用が継続しました。
1200形は現在、8両が残り、何台かは動態のようです。
以上、Wikipedia オランダ語版 1200 (elektrische locomotief)、英語版 NS Class 1200 、独語版 NS-Baureihe 1200 より、引用、参照しました。
なお、ここまで書いたところで、NS 1200形のすごい資料を見つけました。
Somda Railwiki の 1200 - Elektrische locomotieven serie 1200 です!!
本機について、実に詳細な情報が記載されております。
本資料を元に原稿を書き直そうかと思いましたが、こちらの記事も大筋は間違っておりませんでしたので、そのままとすることにいたしました。
欧州の実車記事は概して簡素なものが多い中、Somda Railwiki の記載は実に詳細であり、興味を惹かれるものでした。
ぜひ参照されることをお勧めいたします。
それで模型の方ですが、私が知る限り、NS 1200形の模型は、Lima、Fleischmann、Märklin、ROCOがあります。
ブラスでは、Philotrainも出していました。
ただしプラの量産品は、ROCO以外、大変古いものばかりで調べた限りでは、Lima 1960 年代? 、Fleischmann 1965年、Märklin 1968年でした。
これらのうち、Märklinはまだ売っていますが、当時のものではないのかもしれません。
それでこちらのROCO製品ですが、Modellbau-wiki NS‐Serie 1200 によると、2014年の発売とのことです。
他の量産品とは半世紀の差がありますので、出来の方はとても良くなっていると思います。
特に細部が良くできているのが特筆されます。
1200形はアメリカの機関車によく見られるようにボンネット先端が高くなっており、万一の衝突時にも運転士の安全が確保されています。
他方、車体前方下部の視界は絶望的に悪く、連結作業時の確認には問題があったのではないでしょうか?
側窓から体を乗り出して確認したのでしょうかね。
日本なら名鉄のパノラマカーのように前下方監視のカメラを付けるところです。
運転室側窓ガラスの造形は細かいですね。
アメリカで作られた独特の形状の台車(グーズネック台車)ですが、ジェネラル・スチール社で鋳造されたそうです。
残念ながら台車のステップが1個最初から欠品です。
1200形は当初、1201-14号機がタルキスグリーン、1215-25号機が茶で納入されましたが、1954年から1955年にこちらのベルリンブルーへ塗り替えられました。
さらに1971年から黄色と灰色に塗り替えられました。
この作業が完了したのは、1983年だそうです。(Somda Railwiki による)
1223号機は、最後の方の機種なので、茶→ベルリンブルー→黄/灰になりますね。
パンタ(Somda Railwiki ではFaiveley G5パンタグラフと言うそうです)も、とても良く出来ています。
側面のフィルターはメッシュではないように見えますね。
車端にはドアが設けられており、必要に応じて運転士が機関車から列車内へ歩いて入ることができます。
こちらも残念ながらランプ掛けが4箇所とも欠品でした。
ボンネット上側部は角が落としてありますが、下部視界は悪かったでしょうね。
こちらは前照灯だけでなく、上部の標識灯もLEDで点灯します。
2010年代の製品ですので、走行の方は、静かでかつスムーズです。
当方NS は範疇外ですが、この機関車は用途が広く、また国際客車列車も牽いたようですので、購入してしまいました。
実はうちでは唯一の製品番号70000台のROCO製品なのです。
もちろん中古入手で、なおかつ欠品がいくつかあるのは残念至極ですが、めったに出回らない機種ですので、ラッキーだったと思います。
2025/8/2 記
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