鉄道模型 オーストリア連邦鉄道 ÖBB 大容量有蓋車 Hbcs-w 21 81 213 2 002-0(ROCO 47344)その2
まず、ROCO 47344から引いてみますと、案の定、模型屋やオークションばかりで、役に立ちません。
そこで、ÖBB Hbcs-wで引いたところ、当初の予想と異なり、興味深い情報が得られました。
それはいつも参考にさせてもらっている modellbahninfo.org の "Brawa 48729 / 48730 / 48724 / 48722 / 48747 / 48748: Güterwagen Bauart Glt 23 / Glthu / Hbcs-w (ÖBB)" という記事なのですが、この下の方にある模型の写真を見てびっくりしました。
なんと、先日あれだけこだわった妻面ドアの形状なのですが、Glt 23 には、他社の模型や実車の写真で確認できたドア下辺が直線のものだけではなく、ROCOの47344=46100と同様のドアの下辺の中央部が上がっているタイプが存在したのです!!
そしてさらに調べたところ、わかった範囲では、BRAWAの妻面ドアは全て中央部が上がっていますが、上がっている部分が空いているものと、埋められて下辺が水平になっているものの2種類が存在することがわかりました。
また前回の記事において、www.modellbahn.netの記事にMärklinのGlt 23の写真が出ており、それが水平だったこと、また検索の結果、得られた品番00794も水平だったことからドア下辺が水平と思いましたが、改めて検索するとMärklinからも、中央が上がったGlt 23のモデルが発売されていることがわかりました。
こうなると、妻面ドアの形状だけでは、Glt 23とGltmrhs 46は識別できないことになります。
おまけにBRAWAのGlt 23とROCOのGltmrhs 46は、写真で見る限り、非常によく似ており、強いて言えば、床下のブレーキ切り替えSWの位置が異なるくらいです。
現在確認できている Glt 23 と Gltmrhs 46 の差異は、前者がリベット構造で、後者が溶接構造というだけです。
また、modellbahninfo.org から引用しますと、
「1936年以降に運用が開始された第2世代の車両は、細部において違いが見られました。具体的には、その製造に溶接技術が採用されていたのです。これらの貨車には、フレームの下端まで伸びる側壁の斜め補強材、さらに下方まで達するトラス構造、そして改良型サスペンションが装備されていました。この措置により、車両はより円滑に走行できるようになっただけでなく、より高速での走行にも適したものとなりました。」
以上、引用終わり。
との記載があります。
さらに調べてみたのですが、Wikipedia DR Glrhs には、「Gltmrhs 46 は1,800mmの板バネを装備した」とあり、他方、Wikipedia Güterwagen der Austauschbauart には 「Glt 23 は1927年当時は1,100mmのバネ、1933年からは1,650mmになった」とあります。
以上を踏まえて、改めて当方の写真と、modellbahninfo.orgの写真を見比べました。
その結果は下記の通りでした。
1)フレームの下端まで伸びる側壁の斜め補強材
顕著な差ではないのですが、明らかにドア横の斜め補強材はROCOの方が長く、下まで伸びている
2)下方まで達するトラス構造
写真の角度が異なるので、断言はできないが、なんとなくROCOの方がトラスの高さが高いように見える
3)板バネ長さ
顕著な差異が認められない
4)構造
BRAWAはリベット構造、ROCOは溶接構造なので、差異はシャシーにあると思われるが、ROCOのシャシーにはリベット表現はない。
一方、BRAWAのシャシーの詳細は、写真では確認できなかった。
ドイツの貨車の車輪径はおそらく950mmと思いますので、どう見ても車輪よりも相当幅のあるバネのBRAWAは、1,100mmではないことはわかります。
そこで、47344のバネ長さを測ってみました。
素人採寸なので誤差含みと思いますが、19mm = 1,653mm!!でした。
Wikiに記載してある1,800mmとは明らかに異なります。
ここまで来て、はたと思いつきました。
もしかしたら、ROCOの Gltmrhs 46は、同社の Glmhs 38のシャシー転用かもしれません。
転用はROCOのお家芸ですし、はっきり言ってどこのメーカーもやっていることですので。
Glmhs 38はバネの長さが1,650mmなので、BRAWAとの差異が殆どわからないのも頷けますが、ROCOのGlmhs 38もBRAWAも持っていないので、あくまで当方の推測に留まります。
それから本件に関し気になるのが、Glt 23 が1,650mmのバネを採用したのが1933年以降であることです。
1933年といえば、溶接構造が始まっていたわけで、 Glt 23 には溶接構造車は存在しなかったのでしょうか?
何れにしても、ここまでの調査で、以下は確認できました。
1)妻面ドア形状では、Gltmrhs 46であるとは言えない
ただし前回記事通り、4枚折戸ならGltmrhs 46と言える。
2)ROCOのGltmrhs 46は、バネの長さが実物とは異なるが、それ以外の特徴は実車をある程度反映している
modellbahninfo.orgに掲載されていたBRAWAのÖBB Hbcs-wですが、2台共、上がった中央が埋められて下辺が直線になっているドアであり、一番上写真のROCOとは形状が違います。
ドアを閉めた際の中央には、棒がありますが、ROCOは途中で途切れていますが、BRAWAは下辺まで伸びています。
同記事には、BRAWAのÖBB Hbcs-wの車番として、下記が挙げられています。
21 81 213 2 105-1
21 81 213 2 000-4
ROCOは 21 81 213 2 002-0です。
残念ながら、0番代がGltmrhs 46、100番代がGlt 23とはなりませんでした。
最後になりますが、modellbahninfo.orgの記事は、Gl Dresden、Glt Dresdenについて、誕生の背景など詳細な説明がありました。
妻面ドアの意義はWikipediaでは単に自動車輸送とありましたが、こちらにはトラックシャーシーを雨に濡れずに輸送するという目的が書いてありました。
たしかにこれなら積載荷重15 tでも問題ないわけですね。
興味のある方は、是非ご一読をおすすめいたします。
あと今回はAIを一切使用しませんでした。
2026/9/3 記
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