鉄道模型 ドイツ連邦鉄道 DB 複数電源式電気機関車 BR 184 111-3号機 (LS Models 16013)

 今回はドイツ連邦鉄道 DB の複数電源式電気機関車 BR 184を紹介します。

 DB BR 184は、電化方式の異なる近隣諸国への直接乗り入れを企図して製作された、複数電源対応の電気機関車です。

<DB BR 184 主要諸元>

 バッファ間距離:16.95m、運転重量:84t、軸配置:Bo’Bo’、軸重:21t、連続出力:3,000kW(93km/h時)、1時間出力:3,200kW(89km/h時)、電動機:4基、動輪径:1,250mm、電源:AC 15kV 16 2/3Hz、AC 25kV 50Hz、DC 1500V、DC 3000V、最高速度:150km/h

 1965年に5両が製造されました。

 ドイツの幹線電化は、1905年私鉄LAG鉄道が最初ですが、1914年頃から、プロイセン、バイエルンなどで本格的に推進されることになりました。

 しかし、二度の世界大戦もあり、全国に広がるのはDB時代になってからです。

 そんな中、1960年初頭にはザールラント州の電化が進んだ事から、フランスやベネルクス諸国への直通を考える必要に迫られました。 

 ところで、この国々とドイツは電化方式が異なります。

 ドイツ:AC 15kV 16 2/3Hz、フランス(ドイツ国境付近)、ルクセンブルク:AC 25kV 50Hz、オランダ:DC 1500V、ベルギー:DC 3000V

 従って、これらの国と相互乗り入れを行うためには、4種類の電化方式に対応する必要がありました。

 このような中、DBはまず1960年、AC 15kV 16 2/3Hz、AC 25kV 50Hz 2電源に対応する試作機 BR E 320(後のBR 182)を3両試作して試験を行いました。

 BR E 320はBR E 10/E 40を元に作られましたが、成功しませんでした。

 そこでDBは1964年、2電源式のBR E 310(後のBR 181)及び4電源式のBR E 410 (後のBR 184)をAEG、BBC 、クルップへ発注しました。

 まず、E 410が先に製作されましたが、試験機ということもあり、2種類が試作されています。

1)パワーエレクトロニクスを導入したAEG機 3両 001-003

 こちらはモーターのサイリスタ制御及び直流をサイリスタインバータにより交流へ変換

2)従来技術を用いたBBC機 2両 011-012

 DC:直接給電、AC:変圧器と整流器ブリッジを介して給電し、モーターの制御は抵抗制御

 電化方式だけでなく、架線も異なるためパンタグラフも複数必要となり、3種類4個が搭載されています。

 その他、異なる信号方式への対応など、複雑な構造を必要としましたが、重量を制限内に収める必要があり、設計には苦慮したようです。

 1966年から1967年にかけて、試作機5両全てが納入されました。

 その後、ドイツ国内及びフランスやベルギー、オランダ、それから使用予定のないイタリアでも試験を実施しました。

 その結果、種々問題があったようですが、フランス、ベルギー、オランダでの使用承認を得ています。

 ただし、オランダでは運用されることはありませんでした。

 その後はBR 181.2と同様、独仏間での運用に従事しました。

 1968年のコンピューターナンバー化によりBR E 410はBR 184となりました。

 この際、AEG機は184 001-003、BBC機は184 111-112に改番されています。

 BR 184の運用は、1969年から開始されました。

 当初、TEEも牽引しましたが、やがてDC区間での運転には問題があることが確認され、DC区間からは撤退しました。

 その際、DC線用のパンタグラフが2基撤去されています。

 廃車も早く、特にBBC機は、スイスBBCの技術を搭載した唯一のDB車両であったため、スペアパーツの入手が困難で、その結果メンテナンス費用が高くなるという理由もあり、1980年、1983年に引退しました。 

 AEG機についても、最後の一両003号機が2002年に引退しております。

 現在でも5両中、2両が保存されているようです。 

 以上、Wikipedia 独語版 DB-Baureihe E 410 及び 英語版 DB Class E 410 より、引用、参照しました。

 面白いことに、後者の方が記述が詳細でした。

 それで模型の方ですが、実験的要素の強い僅か5両の少数派で、かつ成功作とは言えないE 410ですが、模型勃興期のためか、Modellbau-wiki DB-Baureihe E 410 によりますと、Lima(1968)、TRIX(1968)、Jouef(1973)と模型化されていたようです。

 ただしこれらは再生産も少なかったため、その後約40年間、入手難の時代が続きました。

 状況が変わったのは、2010年にL.S. Models(LSM)が発売してからです。

 なお、2025年にPikoも新製品を発売しています。

 さてLSMが発売したものの、よく知られていますように同社は再生産を行いませんので、同社製品は入手が難しい場合が殆どです。

 こちらは偶然入手いたしました。 

 流石に高級商品だけにディテールは非常に細かいですね。

 塗装やレタリングもとてもきれいです。

 手すりは金属ですし、パンタもとても繊細です。

 前面、バッファー、ジャンパなどよく出来ています。

 BR 181/184の顔は、他に類を見ない独特の形状ですね。

 特徴はよく捉えているように思います。

 アンチクライマーは金属製だったような。

 これだけで実感が増しますね。

 ワイパーも細かいこと!!

 タイフォンもきちんと穴が空いています。

 上記の通り、偶然入手した中古車ですが、程度もよくラッキーでした。

 2025/8/7 記 

 

 

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