ドイツ連邦鉄道 DB ロータリー式除雪車 834 947 5 160-6号機(Märklin 26833)
今回はドイツ連邦鉄道のロータリー式除雪機 834を紹介します。
<除雪機 834 主要諸元>
バッファ間距離:22.3m、運転重量:64t(テンダー除く)、ロータリー直径:2,900mm、ロータリー動力:垂直型4気筒蒸気機関、約700Hp、ロータリー回転速度:120~160rpm、ボイラー圧力:13bar
1941~1944年の間、Henschel社で合計25両が製造されました。
鉄道の歴史において、雪との戦いは避けることができないものでした。
従って、鉄道除雪の歴史はとても古く、アメリカにおいて早くも1840年代には楔形除雪車(ラッセル車)が使用されています。
一方ドイツでの1846/47年の冬にバーデン大公国鉄道で除雪車が使用されました。
ただし具体的にどのようなものか、まったくわかりませんでしたが。
雪を線路から除けるラッセル車は雪が深くなると対応できないので、雪を吹き飛ばす除雪車が開発されました。
Wikipedia 独語版 Schneefräse を引用しますと、
「鉄道の運行で使用される除雪機は、スノーブロアー(Schneeschleuder、回転式除雪機)と呼ばれます。鉄道を走るタイプの試作品は、すでに1884年に北米で、1885年には下シレジアで(ゲルリッツ式回転式除雪機)作られていた。鉄道で使用された最初の除雪車は、レスリーの特許に基づいて、1890年頃に米国で製造された。
これらは、進行方向と平行または垂直に回転するドラムに取り付けられた、角度のついた交換可能なブレード約 10 枚を使用して動作しました。蒸気除雪車の車輪は蒸気で駆動されます。蒸気除雪車は通常、独自の駆動装置を持たず、機関車によって押されます。
これらは、ホワイトパス アンド ユーコン鉄道、ノルウェーベルゲン鉄道、ゴッタルド鉄道、レッチュベルク鉄道、ベルニナ鉄道などの雪の多い地域、またはエルツ山地、リーゼンゲ山地、東プロイセンなどの地域で使用されました。ドイツで最後に製造された蒸気式除雪車は、1943年にヘンシェル社によって製造された。」
以上引用終わり。
ロータリー車の起源については、Wikipedia 英語版 Rotary snowplow から引用しますと、
「ロータリーショベルは、1869 年にカナダのトロントで歯科医の J. W. エリオットによって発明されました。彼は実際に動作するモデルやプロトタイプを製作することはありませんでした。[ 1 ]オンタリオ州オレンジビルのオレンジ・ジュルは、エリオットの設計を拡張し、砂を使ってテストした動作モデルを製作しました。
1883 年から 1884 年の冬に、ジュルはトロントのレスリー兄弟と契約して実物大のプロトタイプを製作し、それが成功しました。ジュルは後に設計権をレスリー兄弟に売却し、レスリー兄弟はニュージャージー州パターソンにロータリー蒸気ショベル製造会社を設立しました。レスリー兄弟は、パターソンのクック機関車機械工場と契約して実際の製造を行いました。
もう一人の発明家はルイス・P・キャンベル大佐だと言われている。 彼は1929年に出願された米国特許1848554に記載されている。」
ロータリー車は日本では、1923年にアメリカから輸入して使用を開始していますが、ドイツでの歴史はわかりませんでした。
ただし、いくつか得られた情報からするとHenschel社で作られていたようです。
1912年には作られていたことがわかりました。(オスマン鉄道向け?)
こちらの記載を引用しますと、
「ヨーロッパ大陸向けには、レスリー特許はハンブルクのルフト社が保有し、カッセルのヘンシェル社で製造されていました。
1920年代末までに、ヘンシェル社が製造した標準軌の蒸気除雪車はわずか16台でした。その後、設計が改良され、高速4気筒蒸気機関が搭載され、平歯車を介して遠心軸を直接駆動するようになりました。
25両からなる最大規模のシリーズは、1941年にドイツ国鉄(Deutsche Reichsbahn)によって発注されました。第二次世界大戦後、1両はSNCF(998683 シャンベリー)、10両はDB、6両はDR、8両はÖBBに残りました。これらは1970年代後半(DB)まで、1980年代(DRとÖBB)まで運用されました。
このタイプの車両は、ノイシュタット・ヴァインシュトラーセにあるドイツ鉄道博物館(DGEG)のヴッパータール6410、ノイエンマルクト・ヴィルスベルクにあるドイツ蒸気機関車博物館の3軸炭水車付き旧ザールフェルト除雪車、ベルリンのドイツ技術博物館のÖBB 986 101(DRG 706 010)、ギュストローとシュタッスフルトにある他の車両など、いくつかの博物館に保存されています。」
以上引用終わり。
上記の記載にもあるように、こちらのMärklinのモデル947 5 160-9は、ノイシュタット/ヴァインシュトラーセにあるDGEG鉄道博物館(プファルツ鉄道博物館)に保存されています。
こちらの記載では、1942年にHenschel und Sonn社で製造番号24179として製造されました。
1941年より25両が製造されたこのグループは許容軸重の低い線区でも使用できるように、台車を3軸に変更しています。
本機は、BD Köln/Bw Wuppertalの所属で、旧番号はWuppertal 6410でした。
それで模型の方ですが、Modellbau-Wiki Schneeschleuder によると、量産品のHOはこちらのHenschel社製はMärklin/TRIXが唯一の製品のようです。
1998年にEp. III仕様がBR 52とのセットで発売されました。
こちらは2011年にMärklinから発売されたBR 055とのセットで、mfxサウンド仕様となります。
最晩年の1970年頃のEp. IV仕様です。
なお、Modellbau-Wikiには記載がありませんが、MärklinからDRG仕様とÖBB仕様が発売されていました。
量産品でまさかこんなマイナーな車両が出るとは思いませんでした。
良く出したと思います。
ボディはダイカスト製です。
全体の感じからTRIXの設計でしょうか? にしては2線式はほとんど作られていないようですが。
同社らしく繊細なディテールではありませんが、なかなか良い感じに仕上がっていますね。
ロータリーのディテールは細かいです。
他の製品からの部品転用はないようであり、頑張っていますね。
ロータリーは回転しますし、蓋も開閉できるようです。
怖くて閉められませんが。
残念ながらロータリー側につく、取り外しできる回送用の端梁やバッファーは付属しません。
後退用の窓がついているので、炭水車は2' 2' T 34ではなく、BR 50用の2' 2' T 26でしょうか?
台車の形状も変わっていますね。
天板のハッチは可動します。
なお、このハッチですが、欠品しているものが多いので、中古購入の際には十分ご注意下さい。
本車はロータリー車であり、当然自走しませんが、mfxフルサウンド仕様なので、ロータリーの回転音や汽笛が鳴ります。
参照させていただいた資料には、本機の動力は「エルビングのシハウ社が開発した垂直型4気筒蒸気機関」とありますが、なにかタービンの音のようで、シリンダの音はしないですね。
私はロータリー車が大好きなので、最初に出たEp. IIIのTRIX製品を購入しましたが、こちらを入手した際に手放してしまいました。
2線式の方が使いやすいので、今になって後悔しています。
2026/5/19 記
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