過去記事再録 ドイツ鉄道 DBAG 貨物用電気機関車 BR 185.2 401-7号機(Maerklin 36617)

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 BR 185.2型貨物用電機は、現在の欧州を代表する TRAXX2のDBAG(というかDB Schenker Rail)バージョンです。

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 日本と異なり、欧州では今や貨物が主役となりました。

 車両開発コストを削減するために、このようなメーカー提案の標準機は欧州各国で採用されており、TRAXX系はドイツ鉄道だけで400輌以上、その他、スイス国鉄、ルクセンブルク国鉄、それからいわゆる貨物会社も含めますと欧州全土で700輌以上が活躍しているそうです。

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BR 185.2型は連続出力 4,200kW、最高時速 140km/h、重量 85.0tの高性能機です。

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 さて、こちらの製品はメルクリンが2004年に発売したものが原型です。

 それまでの高級仕様ではなく、現地で100ユーロ以下という、破格の廉価版製品です。

 このような廉価版製品はPikoなどにも見られます。

 具体的には控えめのディテールや、駆動装置がマブチモーター?になっております。

 走り装置は、両軸のマブチモーターが前後台車を駆動する方式であり、4軸全てが動軸です。

 日本ではNゲージがよく採用している方式ですね。

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 ですが、さすがはメルクリン。

 ボディはダイカスト製ですので、ディテールは甘くなるものの、質感と重量感はとても良いと思います。

 欧州ではダイカストボディは高級品が多いので、すごいと思います。

 また、塗装もこのように大変きれいです。

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 それで、こちらの製品はただの廉価版ではありません。

 2013年発売のMHI製品 mfxフルサウンド仕様です。

 安いメルクリンのサウンド機は大概、汽笛だけですが、この製品はサウンドファンクションが11個あります。

 走行音も入っています。

 それで、価格は179ユーロ!(約24,500円 消費税19%を含む)なのですよ。

 同じ廉価版製品のKATOのEF510フルサウンド機が44,000円以上することを考えれば、いかに安いかわかります。

 フルサウンド機では一番安い製品だと思います。

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 こちらは日本の模型屋さんで新品を買いました。

 ユーロが一番安かった時期のものなので、個人輸入と同じか、安いくらいでしたので。

 海外通販にはリスクがあるので、価格差が少ないなら、私は国内で買った方がいいと思います。

 ただし価格差があると……、迷っちゃいますよね。

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 テスト走行の結果ですが、そうですね。

 マブチモーター装備ですが、貨車を10両以上牽かせましたが、牽引力には全く不足は感じませんでした。

 ただうちは勾配がないので、きつい条件でどうなるかはわかりません。

 むしろモーターノイズが低いので、DCM機よりもサウンドの効果はあると感じました。

 この商品の売りのフルサウンドですが、走行音にはやや不満があるかなって感じです。

 音量が小さいですし、停止すると無音になってしまいます。

 その代り、他で指摘された速度比例でモーター音が変化しないということはありません。

 また、その他の音は他の製品と同じなので、問題ないと思います。

 走行音は旧DB機とは異なりますが、TRAXX2はIGBTだそうですから、音が違うのは当然なのでしょうね。

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 ここまで書いて思ったのですが、サウンド機って、実物とは違いますよね。

 実車(電車)は加速に伴い、力行→惰行となり、速度はほぼ同じでも音は変わりますが、模型では惰行はできないので、この技は使えません。

 さすがのデジタルでも難しいでしょう。

 電流の変化が無くなったら惰行というわけにも行かないでしょうから。

 もしやるならば、惰行ボタンを押すと音が変わって、徐々に減速するって程度でしょうね。

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 してみると、デジタルサウンド機の音は演出なんですね。

 考えてみれば、聞く場所により音は変わるわけで、メルクリンの一部製品のような運転席内の音はまさしく演出ですよね。

 一方、この演出についてはまだまだこれからで、いろんな解釈が出来るでしょう。

 これからどんな演出が出てくるのか、楽しみです。

 って言うか、こういうの日本人のお家芸と思うんですが。

 全く期待できそうもないのが……とても残念です。 

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 それはともかく、走り自体は悪くありません。

 もっともまだ来たばかりで、負荷テストを行っておりませんので、はっきりしたことは言えませんけど。

 ただ、実機が140km hなのですが、こちらは120km h設定になっており、遅めの速度設定です。

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 ところで私は、Ep.VIを範疇外としておりました。

 ですが、ドイツでも一番多い機種ですし、Ep.V VIの貨車もそれなりに増えてきたので、欲しくなりました。

 総合評価としては100点満点には届きませんでしたが、コストパフォーマンスは文句なく100点ですし、模型としての出来はよく、また、何よりも使い道が広いので、皆様にもお勧めと思います。

 ぜひ、いかがでしょうか?

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 実はTRAXXはあまり好きではなかったのですが、今回いろいろ調べて興味が出てきました。

 こちらのBR 185.2はTRAXX2に該当するそうですが、TRAXXとは前面形状が異なるのですね。

 TRAXX2は前面が強化されているそうで、TRAXXに比べると顔がごつくなった印象を受けます。

 好みとしてはTRAXXの方がスマートで好きかもしれません。

 繊細なROCOかACMEが欲しくなりました。

 その一方で、さらなる廉価版、Pikoも写真で見る限りでは決して悪くないので、買ってみたいです。

 サウンド機は殆どないのですが、塗装がきれいなので、メルクリンもぜひ増備したいですね。

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 ただし、TRAXX系は中古が出ないですね。

 EGS等でも殆ど見たことがありません。

 同じボンバル機でもBR 145はずいぶん沢山出てるんですけど。

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 あと、TRAXXの日本語で読める記事は皆無でした。

 人気無いのでしょうかね?

2014年8月9日 記


 

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