ドイツ連邦鉄道 DB 重貨物用電気機関車 BR 194 035-2(ROCO 43483)
ずいぶん前にMärklinをご紹介しましたが、今回は、ROCOのジャーマンクロコダイル BR E 94を紹介します。
E 94は、戦時中の1940年から製造され、戦後のDBの貨物輸送を支えた代表的な貨物機関車です。
実車の説明は以前のMärklin 3322の記事を参照いただくとして、こちらでは模型の紹介をします。
こちらで紹介するROCO製品は、ROCOのE 94としては一番最初に発売されたもの(品番 43483)で、私にとっても最初に入手したE 94となります。
その頃、HOのE 94の模型は交流のMärklin を除くと、Liliputの大昔の製品しかありませんでした。
私が欧州型HOを始めた1985年頃は、今からしてもドイツ型は低調な時期でした。
2000年代に入った頃、Nがブームになりましたが、「どうしてカタログに載っている製品が売っていないのか」ということで大騒ぎになりましたが、欧州型は基本的に生産するものだけのカタログです。
今、その頃のカタログを見てもほんと、何もないです。
それにカタログに出ていても売っていないものもたくさんありましたし、第一、欧州型は今以上にマイナーの極致で、お店もほとんどなく、また、取扱いも僅かでしたから、欲しい車種は殆ど入手できなかったものです。 値段も今と同じくらいしたように記憶しています。
今のような中古屋なんかありませんでしたし、僅かに並んでいる委託品は、新品とそれほど変わらない価格でした。
ROCOのE 94も欲しかったですが、売っているのを見たことがありません。
それに確か当時でも2万円以上でとても高かったですし。
で、晴れて入手できたのは10年後の1995年のことでした。
こちらは趣味界の大先輩からお譲りいただいたものです。
こちらは趣味界の大先輩からお譲りいただいたものです。
当時のROCOの機関車に多用されていた85009というモーターが嫌いだったので、Canon EN22(一般型)にモーターを換装してあります。
85009は電圧の割に回転数が低く、またトルクも弱いので、当時、私が使用していた在来型のパワーパック(巻線式)では上手く走らないのです。
別項のように、モーター軸の切断以外は簡単にできましたし、低速を中心に、走行性能は大幅に改善されたように記憶しています。
出来の方は、当時のスタンダードです。
今見るとあっさり目な感じがしますが、これくらいがいいような気もします。
機関室上の手摺が別パーツなので、映えますが、プラの材質があまり良くないためもあり、曲がったり、折れてしまうものがあるのは困りますね。
車体の色は比較的明るめの緑ですが、実車の写真を見る限りではE 94は割と明るめが多いように感じます。 Marklinもそうですが、架線集電のため、通常ではパンタが上がり過ぎてしまうのは欠点ですね。
あとは輪芯の赤と、車輪を黒染めないし、サイドを黒く塗ってやるだけでかなりよくなりそうです。
ROCOの電機やDLは台車の裏蓋を外すと、動輪が簡単に外れるのがいいですね。
ゴムタイヤの交換など、整備性が格段に上がります。
力は十分ですが、こちらは上述のモーター交換の効果も出ているかも。
構造上注意すべきなのは、ライト用のダイオードです。
案の定、私のも最初、点灯しませんでした。
80〜90年代の欧州製品(ROCO、FLM、Bemo等)にはライトの切り替え用に円盤状のダイオードが使われていることが多いのですが、これは電球の後ろに当ててあるだけなので、接触不良や動作不良を起こしやすいです。
実際、「ライト不灯」という例で、ここを少しいじって回復したことは何度もありました。
ただし、これがパンクしてしまいますと、少なくとも私が知る限りでは入手できません。
この部品が使われているのはひとえにスペースを省略するためなので、普通のダイオードが入らない例が殆どなので。
さて、DBの48483と並んで、ÖBB各仕様(緑43484、オレンジ43485(ただし同一品番で複数仕様あり))が発売されたのはさすが地元企業(当時)ですし、Marklin の旧製品やLiliputが単なる塗り替え品だったのに対し、ROCO製品はÖBB更新型(前面2枚窓、機関室ガラリ更新形状変更)になっているのはさすがです。
なお、Marklin は最近、正確なÖBB仕様を出しました。
また、E 94もその後、部分リニューアルされて、乗務員室ドア手摺が別パーツになりました。
こちらは、全面中央ライトが独立した形状です。
ただし、形状からライトは点灯しませんが。
これらも保有しておりますので、またの機会に紹介したいと思います。
さて2014年にROCOから、改訂版が発売されました。
フルサウンド仕様も出たのですが、写真で見る限りでは、外見上、目立った差異がないように見えますし、側面にDBマークも”Deutsche Bundesbahn"標記もなく、何か寂しい気がしたので、迷っているうちに無くなってしまいました。
一度実物を見てみたいと思います。
2015/12/22 記
2025/9/25 写真配置変更
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