ドイツ連邦鉄道 DB 特急用旅客用電気機関車 BR 103 155-8号機(Fleischmann 4376)

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 GFNのDB BR 103は、欧州型をたしなんでいらっしゃる方ならば、1台は持っていると思われる製品です。

 私もこの製品の世評の高さは、嫌というほど聞かされておりました。 

 ですが、私が欧州型を始めた1985年頃、この製品はなかなか入手が難しく、また日本では3万円を優に超える非常に高価なものでした。

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 私が最初に入手したのは1992年のことで、ドイツへ新婚旅行へ行った義妹が買ってきてくれました。

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 しかし、正直なところ期待は外れました。

 思ったほど出来はよくなかったし、何よりも各所で絶賛されていた走りが今一つでした。

 特にモーターの動きがあまり良くないのか、動きが重いのです。

 Fleischmannはこのようなことが割とあり、自分の新婚旅行で買ってきたDBの221型DL(タルキス色)もやはり動きが今一つで手放すことになりました。

 これは個体差のようで、整備しても何をしても変わりませんでした。

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 さて、それからまた月日が過ぎました。

 この数年間、模型趣味は激動の時代でした。

 すなわち、それまでは東京まで出向き、僅かな種類を結構な金額で模型店から買うしかなかったものが、個人輸入するようになりました。

 更に劇的な変化はEGSの開店であり、1999年のヤフオク開始より、完全に中古の時代となったのです。

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 あれほど高かったBR 103もドイツから個人輸入すれば2万円を大きく割り込むような価格で入手できるようになったのです。

 さらには中古。

 中古と言ってもピンきりですが、こちらなら2000年代の前半でも1万5千円以下で、容易に入手できるようになりました。

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 そこで、4802のIC30周年セットを買い、こちらは走りが良かったので、少しだけFleischmannを見直しました。

 その後、2004年に4376をもう一台入手したのが、今回、こちらにあります155-8号機です。

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 前置きはこのくらいにして、この製品は伝説に包まれた製品だと思います。

 GFNのBR 103はともかくそのスタイルを絶賛されることが多いです。

 実際にはどうでしょうか?

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 う〜ん……。 

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 正直に言います。

 私にはあまり似ているとは思えないのです。

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 この製品は原型が1971年の発売で、なんと現在発売中の製品まで、基本的には当時の型です。

 ですから、現在の目で見てディテールが劣るのは仕方ないでしょう。

 と言うよりも、さすが1972年のモデルオブイヤーだけあって、当時としては画期的なものだったのだと思います。

 しかし、スタイルの把握は基本的には設計センスなので、発売時期とは関係ないはず。(もちろん複雑な成形などは当時はできなかったでしょうが)

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 どうも実物に比べ丸っこくて、全体的に太りすぎのような気がします。

 それとFLMの103が実感をぶち壊しているのは、正面写真を見て欲しいのですが、バッファーの間隔が空きすぎてることです。

 なにかロンパリのように見えてしまいますね。

 これは他車と連結してみるとよくわかります。

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  左がFLM 4376、右がROCO 63742です。

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 台車はいい感じです。

 特に4376になって追加されたヨーダンパーは、長らくの間、この製品が唯一取り付けられたものでした。

 他社製品にはヨーダンパーがなかったのです。

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 また、後程他との比較をやるつもりですが、明らかに背が高すぎで、また車体の幅も広いようです。

 客車と連結するとよくわかります。

 屋上機器はあっさり目ですが、これはこれでよいと思います。

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 模型はこの角度から見ることが一番多いと思います。

 いかがでしょうか?

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 車体の裏側はこんな感じ。

 GFNの在来動力です。

 この製品は車輪が黒染めとなり、かつ厚さが薄くなった改良製品です。

 初期の製品は確かですが、車輪がめっきで、また厚さもずっと厚かったように記憶しております。

 上記の様に、当たり外れはありますが、当たった場合、ストレスなくまた騒音も小さく、満足できるものとなります。

 ですので、購入時は何台か出してもらって、特にパックの目盛による速度を確認してからの方がいいと思います。

 外れは大概、パックを振っても動きが悪いのです。当たりは極めて低い目盛から動きます。

 あと外れは車体が揺れるものもあるので注意してください。

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 最後は顔のアップです。

 こうしてみると、クリームとマルーン部分との段差も気になりますね。(もっともこれは2000年代のMaerklinでさえ、目立ちますけど)

 あと、やはりバッファーの間隔が……。

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 皆様はいかが感じられますか?

 私のきわめて個人的な感想では、GFNのBR 103はどうも実態に比べて、非常に美化されすぎであり、その裏には販売店の過剰宣伝があるように感じられますね。

 まあ、今はWebの時代ですので、皆様がご自身の目でよく見比べて、気に入ったものを購入していただければ一番かと思います。

 ちなみに昔、唯一の渡欧で写してきた写真を貼りますので、比較してみてください。

 うまくなくてすいません。

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 それにしてもGFNもいい加減、フルリニューアルして欲しいですよね。

 40年前の製品を堂々と新製品として出されても、閉口しちゃいますよ。

 とは言っても今はROCO傘下だから無理なのかな。

 ROCOのBR 103もいろいろ問題がありますのでね。

2012/10/13 記

2025/9/24 写真配置変更、一部文章修正


 

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