鉄道模型 思いの外、大変でした 4000円!!のEF64 1001入線・プチ整備 その2

 さて、それからどうするか。

 給脂の結果、安心して使えるようになりましたので、このままでも遊べますが、やはり一度気になり始めますとね。

 改めて見ますと、この64 1000ですが、一番気になるのは接着痕です。

 流石に気になるので、なんとかしたいと思いましたが、早々に諦めました。 

 こういうのに限ってべったりついてしまっており、とても剥がれそうにありませんので。

 無理に剥がしたり、削るのは危険すぎますし、瞬接剥がしは塗装を痛めてしまうので、使えません。

 模型の師匠からは、磨いて再塗装が良いとアドヴァイスをいただいておりましたが、色合いを合わせる自信がありませんし、タッチペンは思いの外、難しいです。

 購入時より最悪、全塗装しようと思っていましたが、あまりにも面倒なので断念し、今回は、その他のどうしても気になる箇所のみ手を入れることにしました。 


 接着痕以外に気になるのは、変色です。

 こちらは展示ケースで飾られていたようで、各部の部品が変色しています。

 見てわかるように、無塗装の部品が紫外線で変色したのでしょう。

 これには再塗装しか無いので、まず変色した部品を外すことにしました。

 再度ボディを外して、前面を裏側から見ると、変色したテールライトケースと作業灯はプラ製の部品をはめてあることがわかりました。

 そこでNのプラドライバーを用いて、裏側から慎重に押しました。

 こういうのは無理に押すと、車体が割れる可能性もありますので、作業は少しずつ慎重に行いました。

 大分きつかったですが、幸いなことに何とか外れました。

 反面、屋上の避雷器カバーは引っ張ったら簡単に抜けました。

 外した部品は小さく、すぐに無くなってしまいますし、入手は難しいので、なくさないようにジップ袋に入れておきます。

 テールライトは貧弱な感じがしますし、そもそもテールレンズが赤の透明ではないので、真鍮製に交換したいところですが、なにせ全体の状態が良くないので、今回は諦めました。

 電暖表示灯はグレーのプラに塗装してありますが、ゲート口の処理が甘く、バリが残っており、またその部分は灰色のままになっていました。

 これはみっともないので、ゲート口を整形し、塗装することにしました。

 作業しているうちに、残っていたもう片方の信号煙管も根本から折れてしまいました。

 いとも簡単に折れたので、材質が経年劣化して脆くなっていたのでしょう。

 うちにはTOMIXの煙管はなかったので、KATOのキハ82用を転用することにしました。

 あと、無くなっていた運転室手すりは0.4mm真鍮線で自作しました。

 列車無線アンテナは付属していなかったので、KATOのEF65用?を転用します。

 こちらは傾斜屋根に取り付けるように片側の足が切ってありますが、取り付け自体は、アンテナ中央付近の二本足で行います。

 しかし、穴の位置決めが難しかったことと、取付部がライトカバー近傍のため、足を切ってしまい、Gクリアで取り付けることにしました。

 部品の準備ができたので、板に両面テープで取り付けたり、ウレタンに挿入して仮止めします。

 両面テープは小物部品の塗装には、欠かせません。

 無線アンテナには屋根への接着用の足を兼ねたプラ棒を取り付けました。

 塗装にも役に立ちますしね。

 しかし上述のようにライトカバーと干渉するので、結果として足は不要でした。

 真鍮線で作った手すりは、塗装前にミッチャクロンで下塗りします。

 今回は小さい部品ばかりなので、筆塗りで行いました。

 白はクレオスの2、灰色はネズミ1号、ぶどう色2号は大昔のレベル鉄道カラーです。

 ぶどう色2号は半光沢ですが、TOMIXは艶有りでかつ色調も違いますね。

 煙管は上部は銀のままで、下部をぶどう色に塗ります。

 電暖表示灯はグレーになってしまった部分をぶどう色で、レンズはクリアーイエローで塗りました。

 点灯中なら下地は銀ですが、消灯中にしたので、ぶどう色にそのまま塗りました。

 せっかく塗り分けましたけど、よくわかりませんね。

 無線アンテナは、ベースをぶどう色、アンテナを灰色に塗ります。

 老眼のため、こちらも塗り分けは難しかったです。

 なお、写真にはありませんが、テールライトレンズもウレタンに取り付けて、レベルカラーのクリアーレッドを薄めに塗っておきました。

 濃く塗るとレンズケースに入らなくなるので注意が必要です。

 作業灯のレンズはよくわからなかったので塗りませんでした。

 塗装するとすぐに取り付けたくなるのが人情ですが、特にクリアーは乾燥・硬化に相当時間が掛かるので十分なる養生が必要です。

 養生ですが、この状態だと板から部品が外れて無くなることがあるので、TOMIXのクリアケースに入れて養生しました。

 時折、溶剤を逃がすために換気します。

 養生には時間を要しますので、もう一つ気になる点である前面ナンバープレートのゲート口処理にチャレンジしました。

 このようにナンバープレートの向かって右側のゲート口が残ってしまっています。

 これプレートが接着してあったら手も足も出ませんが、側面プレートがいとも簡単に外れて折れてしまったことから、はめ込んであるだけと思い、外してみることにしました。

 材質劣化の可能性が高いので、引っ張ったら絶対に割れると思い、裏側から押します。

 まず運転台を外して、プレートのピンを 少しずつ押すとピンが押し込まれました。

 片方だけ押すと折れる可能性が高いので、両側を少しずつ押します。

 そうするとなんとか外れました。

 外したプレートを観察しますと、少し反っていました。

 原因として、ピンの間隔と取り付け穴の間隔が合っておらず、穴の幅が僅かに広いためにプレートが反ってしまうのですね。

 この製品は初期のせいか、部品がピッタリと合わず、少し浮いてしまう場所が他にもあり、精度はイマイチに感じました。

 それでプレートのゲート口を処理し、再度取り付けました。

 取り付けにあたり、片側を長孔にして反りを防ぎましたが、あまり効果はなく、向かって右側が少し浮いてしまいました。

 力を加えて反りを戻すのは材質劣化により割れる可能性があるので、できませんでした。

 流し込みで接着すれば良くなるかもしれませんが、この作業は結構難易度が高いのでやめました。

 両側とも同じなので、反対側の処理も行います。

 少し浮いていますが、購入時よりは良くなりました。

 それからスカート周りを整備します。

 この64 1001は片側のスカートのハマりが悪いんです。

 調べるとシャシーへの取り付ける爪が曲がっており、スカート基部自体も少し変形していました。

 スカートの材質は軟プラなので、爪を曲げましたが、うまく曲がりません。

 折れてしまったら大変なので、少し削って取り付けておきました。

 あとスカート前面のステップが1箇所曲がっていたので、直しました。

 こちらも折れてしまうかヒヤヒヤでした。

 更にジャンパ線が2本欠品でした。

 あいにくTOMIXは持っていなかったので、KATO製品を転用しました。

 しかしTOMIXは取付部が四角、KATOは円なので、デザインナイフで整形する必要がありました。

 またKATOのジャンパ栓は真っ直ぐですが、TOMIXは実車のように曲がっているので、少し曲げて取り付けました。

 上述のようにこのスカートは軟プラでかついかにもプラ然とした安っぽいものなので、塗装しようと思いましたが、ミッチャクロンでも食いつきがイマイチで剥がれてしまうことが想像されたので、今回は塗りませんでした。


 その次に大いに気になるオレンジのLEDを電球色に交換します。

 この製品の回路は、単純に抵抗+LEDではなく、何故かダイオードをLEDと組み合わせてあり、その分、抵抗を1箇所としています。

 電球色に換えるにあたり、抵抗を交換して、LEDを換えれば良いはずですが、そうは問屋が卸さず、結果として大変な失敗をしてしまいました。

 まずプリント基板からLEDと抵抗を外しますが、その前に写真を取っておきました。

 私は電気回路にはとんと疎いので、後で迷ったときのためにです。

 それでコテを当てて部品を外そうとしたのですが、なかなか抜けません。

 変だと思いよく見てみると、なんとLEDや抵抗が基板にただ差し込んであるのではなく、出口で曲げてあるのです!!

 これではどうにも抜けません。

 仕方ないのでリード線を切りました。

 ようやく抵抗とLEDが外れたので、新しい抵抗を取り付けます。

 計算では472Ωで良いはずですが、パルス式のKC-1を使うので、安全を見て1Kにしました。

 それで外した側のLEDの極性を覚えていたので、同じ向きで反対側にLEDを取り付けました。

 しかし……、全く光りません。

 LED単体でのテストでは問題なく光ったのですが。

 そのうちダイオードが過熱してしまいました。

 どうなもならないので、単体で調べるとダイオードが破損していました。

 そこでダイオードを手持ちと交換しましたが、やはりだめです。

 あまりもおかしいので、くだんの写真を再度確認すると……、なんとLEDの極性が逆であることに気が付きました!!

 しかし今まで相当数LED化してきましたが、前後でLEDの極性が逆だった例を私は知りませんでした。

 やはり回路をきちんと読まないとだめですね。

 LEDの極性をオリジナルと合わせると全く問題なく点灯しました。

 なんとも馬鹿な話であり、もう恥ずかしいやらみっともないやら。

 その後、LED基板を車体に取付けましたが、電球色はいいですね。

 ただし片側のエンドのみ、光漏れにより室内が明るくなっていました。

 またまたボディを外して確認したら、LEDが下向きになって光軸がずれていました。

 LEDが抜けないのでコテを当てたので、薄いプリント基板が少し変形してしまったのですね。

 これはLEDを上向きにすることで解決しました。

 そんなこんなで簡単に終わるはずのLED交換には、結構な時間がかかってしまいました。

 本当に情けないですね。

 

 ようやくLEDがなんとかなったので、養生の済んだ部品を取り付けました。

 テールライトと作業等は取付部に色がつかないようにしましたが、結構きつかったです。

 電暖表示灯はGクリアで接着します。

 KATOの煙管はオリジナルよりもやや太く、1.1mmへ拡径する必要がありました。

 無線アンテナは、案の定、今回取り付けた中央の足が屋根のライトケースに干渉してまうので、結局切除することになりました。

 こちらもGクリアで接着します。

 折れていた開放てこもGクリアで接着しました。

 運転室脇の手すりも取り付けが甘いので、一度抜いてつけ直しました。

 なお、前面のジャンパ線は今後も車体を取り外す可能性があるので、今回は取り付けませんでした。

 この部品もプラっぽいのですが、軟プラなので塗装は難しそうです。

 

 ということで、ようやく完成しました!!

 

 欲を言えば、運転室手すりと誘導員てすりを全部真鍮線に換えたいところですし、エンドナンバーなど、その他も手を入れたくなりますが、ともかく接着痕だけはどうにもなりません。

 ということもあり、今回はこの状態で一旦終了としました。

 早速手持ちの12系を牽かせましたが、なかなかいい感じでしたよ。


 以上、4,000円で入手したEF64 1001のプチ整備でした。

 ほんと初歩的な失敗ばかりで情けない限りですし、多く時間が掛かってしまいましたが、それでも楽しかったです。

 これが、HOjなら更に良かったとは思いましたけど、それは無理な話ですね。

2025/2/14 記

 

 

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