ドイツ連邦鉄道 DB 重貨物用蒸気機関車 BR 043 903-4号機 (Märklin 34882)

 今回はドイツの重量級貨物用蒸気機関車BR 043を紹介したいと思います。 

 BR 043はドイツ国鉄DRGが開発した Einheits (制式)貨物用蒸気機関車BR 44を戦後、DBが重油炊きに改造したものです。

 原型となったBR 44は1926年に10両が試作された3シリンダ機です。

 ほぼ同型の2シリンダ機 BR 43 10輌との比較試験の結果、BR 44が採用されました。

<BR 44主要諸元>

 型式:1'E-h3、バッファ間距離:22,620mm、運転重量:110.2t、軸配置:1E、軸重:19.3t、過熱式三気筒、出力:1,545(重油)、ボイラー圧力:16bar、最高速度:80km/h(量産機)、動輪径:1,400mm

 中勾配で1,200t、急勾配で600tの貨物列車を引く事が出来ました。

 BR 44はドイツ国鉄の貨物機としては最も強力な機関車の一つであり、同じ1EのBR 50と比べると、出力が18%も大きくなっています

 なお、後に作られた1-E-1のBR 45は何と2,059kW!という強力機ですが、流石に大きすぎたのか28輌しか作られず、短命に終わりました。

 BR 44の量産開始は、試作機製造から約10年後の1937年までずれ込みましたが、折しも勃発した第二次世界大戦による貨物輸送の急増に答えるべく、1949年までの間、合計1,989輌もの大量が製造されました。

 第二次世界大戦の敗戦後、DB:1,242輌、DR:335輌、PKP:67輌(Ty4)、CSD:3輌、ÖBB:11輌がそれぞれ引き継がれました。

 その強大なパワーから「ジャンボ」とあだ名されたBR 44はまさしくドイツ国鉄の重貨物機の屋台骨として、幹線で大活躍しました。

 ところで、BR 44は1958年、合理化のため重油炊き改造が行われました。

 結果が良好だったため、この改造は32輌に対して実施され、出力は1,545kWへ更に向上しました。

 なお、改造に際し、特に番号の変更は行われませんでした。

 1968年のコンピューターナンバー化により、BR 44は044となりましたが、重油炊き機はBR 01.10やBR 41 DB Umbauと同様、基本番代と番号が分けられBR 043となりました。

 なお、BR 44はDBに1,242輌引き継がれましたが、この時点での残存車が1,000輌を切っておりましたので、BR 50のように型式番号を分ける必要はありませんでした。

 ただしダブリの番号があったのかどうか、手持ちの資料では確認できませんでした。P8 (BR 38) では番号対照表もあるのですが。

 BR 043の活躍で最も有名なのが、北ドイツでの石炭列車運用です。

 1977年のドイツ蒸機終焉まで運転されたBR 043の重連が牽く長大な石炭列車は、通称4,000t列車と言われ、日本でも「世界の鉄道’76」で取り上げられたくらい有名でした。

 私もある方から頂いたVTRを持っていますが、それはすごい迫力です。

 ようつべには幸いこの他にもBR 043の映像がありますので、ぜひ検索してみて下さい。

 それにしても、昔は高いVTRでしか見ることが出来なかった、ドイツ車両の動く姿を無料で見られるようになるとは……、本当に良い時代となりました。

 そういうわけで、大型貨物用蒸機 BR 44/043はドイツ蒸機の終焉である1977年まで大活躍しました。

 1977年10月26日、BR 043 903-4は、OldersumからEmdenまでの列車 81453(救援機材車からなる)を牽引しましたが、これがドイツ連邦鉄道 DB の最後の蒸気定期運用となりました。

 以上、Wikipedia独語版 DR-Baureihe 44より、引用、参照いたしました。

 と言うわけで蒸気時代のドイツ型を志す方にとって、BR 44/043は欠かせない1台と思いますが、Modellbau-Wiki によりますと、模型の方は、MärklinのBR 44(初代)が最も古く、何と1950年の初回生産だそうです。

 近年デジタル仕様が再生産されているくらいなので、人気が高いのでしょう。某オクでもよく見かけますね。

 有名なのはROCO製品で、1982年の初回発売です。

 これも大変息の長いモデルで、かつ、バリエーションが多数発売されておりました。

 こちらは、いずれ紹介したいと思っています。

 フランス仕様150Xがあるからか、Jouef製品 (1978年) もありますが、こちらはあまり見かけなかったように思います。

 それで長らくROCO製品しかない時代が続きましたが、1997年にMärklinが完全新規製品を出しました。

 さすがに初代製品よりも47年経過しておりますので、いい感じのモデルです。

 同社の常で各種のバリエーションが発売されていますが、こちらで紹介しているDB BR 043 903-4は初期の製品で1998年の発売となります。

 なお BR 44としては、ROCOが201*年に金属車輪、テンダー/機関車両駆動としたリニューアル製品を、そして本家Märklinが2020年に完全リニューアル製品を出しておりますが、残念なことに両方とも持っておりませんし、見たこともありませんので、よくわかりません。

 さて、ROCO製品よりも16年後に発売されたこちらのMärklinですが、DCMモーター/ギア駆動というそれまでの同社蒸機の最後の製品になるのではないでしょうか?

 この製品以降は、デジタル対応が主体となり、小型モーター使用、ロッド駆動に変わっていったように思います。 

 時代的にロッド周りの色が明るいですが、細密感はあります。

 メルクリン蒸機の伝統でデフが金属(ブリキ?)なので、ディテールは劣りますが、強度と質感はいいですね。

 買ってから15年以上経ちますが、今の処、腐食も大丈夫そうです。

 動輪。十分シャープと思います。

 第4、第5動輪の内側が狭まっているのはギア装備だからですね。

 ボイラーはダイカストですが、テンダーはプラです。現在の製品に比べますと、質感の統一と言った点ではやや劣りますが、やや艶有りの塗装が良いので、それほどギャップは感じません。

 なかなかいい感じのキャブ。

 レタリングもきれいです。

 ライトのハンドルはプラですので折れそうです。

 現在のスーパーディテールではないですが、私個人はこのレベルで十分遊べますね。

 こちら側は動輪にギアが装備されていないので、スッキリしています。

 ダイカストのボイラー、シャープな配管は現代でも十分通用するように思います。

 キャブ下の配管類もなかなかいい感じを出していますね。

 バタフライスクリーンは透明ではありません。

 窓ガラスが黄ばみやすいのが、Märklin製品の欠点ですね。

 エンジン・モーター装備なので、キャブ内は狭くなってしまっています。

 オイルテンダー。

 あっさり目の表現ですね。 

 いつものことながら、台車の質感がやや気になるところではありますが、それでも成型色が良いのでこのままでもいいのかもしれません。

 私のはあたりが悪いのか、デルタだからか、走りの方はちょっと重い感じがします。

 またギア駆動なので、ノイズは高いです。よって、DCモーター化、サウンド化してもちょっとがっかりかもしれませんね。

 ただし、上記の通り、私のは走りがいまいちな感じを受けますので、5極モーター化により、デジタル環境での走行自体は向上するかもしれません。

 本稿を記していて初めて気づいたのですが、こちらの903-4号機は、最後の定期運用蒸機だったのですね。

 4,000t列車を再現したいですが、Märklinの新BR 043は高くて買えないし、こちらもまず見ることがないので難しいです。

 幸い、ROCOのBR 043旧製品を2輌持っておりますので、こちらで重連運用をするとしましょう。 

 それにしてもBR 043はかっこいいですね!

 ドイツ蒸機はみんな好きですが、特にBR 44/043はかっこいいと思います。

2002/10/8入線

2018/6/27記

2020/1/1再録

2020/9/26 写真全面更新、Blogger用に再構成


 

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