廃物利用でHOm/HOj用レールクリーナーを作成した

 連休を使用して、廃物利用のHOmのレールクリーナーを試作しました。

 

 私はHOm/HOjのレールとして、IMONの古いシステムトラックを使用しています。

 以前にも記しましたが、このレールは大変優れモノであり、しっかり固定できる道床、レールジョイナーと別個の電極の使用によリ電圧降下が少なく、安定した集電、よく響くジョイント音など良いことずくめの線路と思います。

 少なくとも当方が大昔使っていたBemoの道床なし330Rとは、実用面において、雲泥の差がありますね。

 欠点としては、超高級ブラス製品対応なので、Rが732と非常に大きいことと、私のは初期製品のため、コートが70と低く、TTなど欧州製品はスパイクにフランジが当たってしまうことです。

 現在のシステムトラックはコードが80になっていますね。

 あとカーブのバラ売りがないこと、そして、価格が非常に高いことがあります。

 上記の通り、HOjレールは半径が大きいことから、敷きっぱなしには出来ないので使用時に敷設しています。

 しかし、そういう使用方法でもレールは汚れます。

 他の規格同様、HOm/HOjもレールの汚れに敏感なので、踏面には気を使いますが、我が家は極端に狭いため、敷設してしまうと掃除ができない場所もあります。

 そういう意味で湿式及び吸引式のレールクリーナーは私にとって必須アイテムなのですが、HOやNに比べるとこの手のアイテムは大変少なく、まず入手の機会がありません。

 そこでこの際、廃物を利用して作ってみました。

 使用したのはFleischmannの1950年代の鉄道クレーン車の控車です。

 随分昔に入手したもので、片側の連結器や連結機器部、それを止める金属製のバッファーが1個しないジャンクでした。

 この製品、車輪が両絶になっているので、改軌は簡単です。

 ただし、1950年代の製品だけにフランジが非常に高く、そのままではスパイクに当たってしまい全く使えません。

 ただ、絶縁車輪なので軸から抜くことが出来るので、片側の車輪を外してから車軸をリューター咥えて、削ってみました。

 摩擦熱で温度が上ると絶縁輪芯が変形するので、温度上昇に気をつけながら少しずつ削りました。

 思いの外。材質が柔らかく存外簡単に削ることができましたが、旋盤のようにきれいには削れませんでした。

 幸い、うちにはオーバルしかないので、フランジが多少乱れていても使用には問題ありませんが。

 フランジを削ったことにより、IMONのシステムレールでも使えるようになりました。

 次にこの当時のFleischmannは、連結器がベーカーなので、欧州で一般的なビューゲルタイプとは高さが全く合いません。

 特にこちらはHOmかTTでの運用を考えましたので、連結器を更に下げました。

 とは言ってもオリジナルの連結器は基部から外れないので、上記写真のように、プラ板で治具を作って、手持ちのビューゲルを取り付けました。

 さて、ここまで出来ましたが、一番の問題はレールの掃除方法です。

 今回は湿式を作ります。

 湿式と言えば、うちで今でも使っているLiliputのレールクリーナーがありますが、これはフェルトを挟んだオモリをレールに押し当て、かつタンクから洗浄溶剤を少しずつ供給する方式です。

 この方式はレールを削ることがなく、かつ確実に汚れが取れますので、湿式を採用しました。

 ただし、Liliputのようにタンクに溶剤を入れると、レールが濡れてしまい、かえって逆効果なので、クリーナー液はフェルトに染み込ませて使用します。 

 このおもりですが、Liliputには予備が付いていたものの、同社の古い製品によくあるシーズンクラックでカバー部品が崩壊してしまっていたので使えませんでした。

 そこで今回、独自にフェルトを線路に押し当てる方式としました。

 以前所有していたROCOのレールクリーナーはゴムヤスリをバネで線路に押し当てる方式でしたが、押しバネに良いものがないので、今回はNの車両箱のウレタンを使いました。

 ウレタンに強力両面テープで布を貼り、ウレタンの弾性で線路に押し当てます。

 本当は面で押し当てたいところですが、推進機に負担を掛けたくないので、こんな感じとしました。

 車体側はフレームで段差になっているため、プラ板で取付基部を作成し、それに強力両面テープで取り付けました。

 両面テープが溶けない程度にレールクリーナー液をつけて推進させると、まあまあ汚れが取れました。

 このウレタンはたくさんありますので、だめになったら新しいのと交換します。

 今回はHO、それも大昔の1/82時代の貨車を使いましたので、レイアウトでは周囲と干渉してしまうでしょうが、幸か不幸か、うちにはレールしかないので車両限界も関係ありません。

 ということで、まず目的は達成できました。


 ところで、何と言っても模型鉄道に埃は大敵です。

 今後、吸引式をなんとかしたいですね。

 とは言ってもお金はかけたくないので、安直にTOMIXのNのレールクリーナーを改軌することを考えています。

2025/1/13 記

 


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