世界に一台しかない&最も安い?? EF65(HOj)デアゴ金属モデルコレクション走行化改造 その①
取り急ぎ完成しました。
世界一にたった一台しかなく、かつ最も安い?HOjのEF65です。
はい、でも、なんか変ですよね。
側面から見た感じがEF30みたいで。
もう皆さまとっくにお分かりと思いますが、種明かしをしますと、これ足回りはBemoのGe 6/6 IIなんです。
先日、某所で足回りだけを入手したので作ってみました。
なんでこんな珍しい足回りが手に入ったと言えば、恐らくですが、前の持ち主の方がBemoのGe 6/6 IIの足回りを別売のDCCサウンド対応の足回りと交換したため、余剰になっただと思います。
日本の模型鉄道におけるHOjは究極のスケールモデルとしての位置づけとなっております。
ゆえに特に動力車については、破格の価格となっており、残念ながら私のようなものには手も足も出ないのが現状です。
そんな中、デアゴの金属モデルコレクションは初めて入手可能なHOj規格の模型です。
出来の割に価格が異常に高い、ダイカストのため加工が極めて困難という大問題はありますが、それでも現実に入手可能というのは画期的な出来事でした。
他方、このシリーズはどういうわけか、走行を初めから否定してしまっています。
これも画期的とも言えるのでしょうが、私をはじめとする模型鉄道の愛好家にっては、迷惑千万な話です。
ずいぶん前に長谷川がJの路面電車を発売した際には、すぐに他社が足回りを発売しました。
しかし、HOjは愛好者が極端に少ないこともあり、動力化のキットは発売から一年が経過しており、かつ価格も非常に高いもので、おいそれと手が出るような代物ではありません。
第一、デアゴの販売方式から改造の種車はとっくの昔に品切れになっているということで、IMONの足回りはごく少数の生産だと思います。
それはともかく、デアゴの発売前より、私は定評のあるBemoの足回りを有効活用できないか考えていました。
理由として、以前とても程度の悪いGe 4/4Iを某所でよく見かけることかあったので、これを種車に何か作れないかと思ったのです。
しかし、Ge 4/4Iは極端なショートホイルーベースであり、日本型として使うのは難しいです。
ED17や近鉄の丸窓電機デ51のショート版なんか面白そうだなと思っていたところで、今度種車を全く見かけなくなってしまいました。
そんな中、偶然、Ge 6/6 II の足回りを手に入れることができたのです。
さて、Ge 6/6 IIですが、RhBの機関車では最長を誇ります。
しかしRhBは軌間こそ1000mmでJNRとは差がありません(NEM010では12mm軌間の使用が指示されています)が、あくまで急勾配、急曲線の山岳路線であり、概して車両は小型です。
実際、Ge 6/6 IIの全長は14.5mでEF65の16.5mと比べると2mも短いのです。
ところでBemoのGe 6/6 IIは実車同様、2連接構造となっており2モーターでそれぞれの車体を駆動し、車体中央部に関節があります。
この連接車体は一般的な平面方向連接ではなく、垂直方向連接という変わった構造です。
すなわちカーブに合わせて車体を曲げるのではなく、勾配に合わせて曲げるのですね。
従って中央のピンを抜くことが出来れば、車体を分割可能であり、台車間距離を調節することも不可能ではありません。
さらにBemoの台車は欧州型によくあるように、車端軸受ではなく、車軸中央部軸受なので、オリジナルの台車枠を切り離しても、ギアカバーの取り付けさえなんとかすれば他の台車枠を貼ることもできます。
もっともこの両者ともピンを抜く、ギアカバーを自作するという難点がありますので、まずは現車との差異を見てみました。
このようにGe 6/6 IIは、EF65よりも車輪径がやや大きく、かつWBがやや短くなっています。
しかしなんとか行けそうな気がしたので、思い切ることにしました。
それで何をするにもまずやることとして、床下を外します。
デアゴの常で、ネジ止めしてある台車を全て外すと、車体を止めている2本のネジをj外します。
ところがどうにも抜けません。
これはすぐに思い当たりました。
ネジ止めしてあるのにさらに接着してあるのです。
それもとてもガッチリと、びくともしませんでした。
手を尽くしましたが、どうにも抜けないので、もう床下を潰すつもりで穴を開け、ドライバーでこじり無理くり外しました。
ほんとボディが壊れるんじゃないかとヒヤヒヤものでした。
デアゴは簡単に外れるものもありますが、なかなか取れないのも多いです。
しかし、ネジ止めしているのにわざわざ接着する意味がわかりません。
さすが中華クオリティと言ったところでしょうか?
ボディが外れますと、次の大難関が待っています。
それは件のネジ止めを行うための金属棒です。
この棒が存在する限り、動力を取り付けることはできません。
しかしこの棒の切除には、本当に苦労しました。
私は安物の中華リューターしか持っておらず、かつダイヤモンドカッターも当初1個しかなくて、切断だけでえらい大変でした。
ともかくすぐに切れなくなってしまいます。
あとダイヤモンドカッターは22φで、車体にギリに入ります。
しかし、周囲の窓ガラスに当たるので、写真のように厚紙でガードしました。
ようやくの思いで切断面を入れて最後には棒を折って除去しました。
あ~疲れた。
しかし、これで終わりとは行きません。
リューターではどうしても削りきれないので、鉄ヤスリでシコシコと削りました。
もうくたくたです。
でも、次なる難関が待ち受けていました。
それは切粉の処理です。
リューターを使用したせいか、ダイカストの切粉は微粉となってしまい、ハンディ掃除機では吸いきれません。
その割にこびりつくと取るのが実に大変で。
窓ガラスなど除去する際に傷がついてしまいました。
あとこれが大切なんですが、リューター作業にはゴーグルとマスクが必須でしたね。
ここまで来たので車体に足回りを取り付けようとしましたが、ハマりません。
そうなんです。
ドア付近と車体中央部の窓ガラス、そして車体中央部のリブが邪魔をしてるんです。
結局、これらを切除したり、削る必要がありました。
いずれもモーターツール必須です。
特に窓ガラスは慎重にやらないと残す部分までヒビが入ったり、白化してしまいます。
というわけで、なんとかここまで出来ました。
まる2日以上かかりました。
続く
2025/1/20 記
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