レーティッシュ鉄道 RhB 1等客車 A 1254 (Bemo 3268)

 今回はスイスの地方鉄道レーティッシュ鉄道RhBの1等車 A 1254を紹介します。

 RhB A 1254は、レーティッシュ鉄道で使用されるEW-1系の1等客車です。

 <RhB A 1254主要諸元>

 軌間:1,000mm、全長16.9 mm、自重:15.5t、台車:SIG-T、定員:36、最高速度:90km/h

 RhB EW-1とは、同社が1962年から1979年にかけて導入したFFA社の狭軌用標準型客車 EW Iのことを指します。

 なおEWとはEinheitswagenのことで、標準型車両とか、統制型車両などと訳されますね。

 EW-1導入の経緯は、スイス国鉄と同様、輸送力増強とグレードアップのため、それまで使用されていた旧型の鋼製客車や車体中央にドアのある客車(Mitteleinstiegswagen)置き換えるために製造されました。

 本形式は、1等車、1/2等合造車、2等車、荷物車など、また使用線区などに応じ、種々の仕様があります。

 製造から25年以上が経過したEW-1には"REFIT"と呼ばれる更新工事が実施されました。

 1等車は1991年から、2等車は1995年から、内装更新、座席交換、荷棚をレール方向へ変更、喫煙・禁煙室間仕切りのガラス化、扉の自動化、トイレのシステム更新と2箇所装備車は1箇所の撤去などの改造が施工されています。

 こちらで紹介する1等車 A 1254は、氷河急行用に製造された1等車で、製造当時、乗り入れ先のフルカ・オーバーアルプ鉄道 FOやブリーク-フィスプ-ツェルマット鉄道 BVZ の線路条件により、EW-1の本線系で使用される1等車18.5mに比べると短い17 mで製造されています。

 本形式は1968年にA 1253-1256の4両が製造されました。

 また、FOやBVZのにはラック路線が存在しますので、片側の台車はブレーキ用ピニオンを装備しているそうです。

 本形式は当初より車体が赤色塗装でした。

 主に氷河急行の1等車として使用されていたそうですが、1985年以降18.5 m級の車両が氷河急行にも使用されるようになったため、現在では他の客車と共通で使用されています。

 以上、Wikipedia日本語版レーティッシュ鉄道EW I系客車より、引用、参照しました。

 欧州型、特に客貨車については、詳細な仕様がわかる資料は皆無と言っても過言ではありませんが、同記述は大変詳細なものになっています。

 興味のある方は、是非一読をお勧めいたします。

 こちらのBemo製品は、1980年代後半の製品と思われます。

 同社製品らしく大変良く出来ていますね。

 ただし、この時代の製品なので、別付け部品は鉄製の手すりだけです。

 現在発売されているものは、ジャンパ栓等も含まれていますね。

 またBemoの手すりは、鉄製なので経年で錆びてしまうのが問題ですね。色も違うので、真鍮線で自作した方がいいと思います。

 なお、今回初めて気が付きましたが、RhBの手すりはSBBの黄色とは異なり白で、そして更新以降、手すりが撤去されているようですね。

 塗装、レタリングも当時としてはとてもきれいです。

 ロゴや塗色から1990年頃の仕様ではないかと思われます。

 車端に黄色の菱形表示がないので、推進運転対応にはなっていないですね。

 こちらは1等車なので、窓幅1,400mm、高さ950mmです。

 1等室は1+2列の3人掛け、シートピッチ2,067 mmの固定式クロスシートで、座席は大型のヘッドレスト付で幅は2人掛で1,247 mmとなっています。

 片側の台車にはブレーキ用ピニオンを装備しているそうですが、写真からはわかりませんね。

 なお、入口ドアは一見、24系のような折戸に見えますが、実際には有効幅720 mmの2枚観音開き扉なんだそうです。


2024/3/30 記 

 

 

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