ドイツ連邦鉄道 DB 入換用タンク式機関車 BR 81 006 (Fleischmann 4081)

 今回は、ドイツ連邦鉄道 DBのD軸入換用タンク蒸気機関車 BR 81を紹介します。 

 BR 81は、ドイツ国鉄 DRGの制式蒸気機関車 (Einheits Dampflokomotive)であり、入換用に開発されたD軸タンク式の小型蒸気機関車です。

<BR 81 主要諸元>

 型式:Dh2t、バッファ間距離:11.8m、運転重量:67.5t、軸重:16.9t、軸配置:D、動輪径:1,100mm、過熱式二気筒、出力633kW、ボイラー圧力:14bar、最高速度:45km/h 

 BR 81は、1928年にハノマーク社で10輌が製造されました。 

 BR 81の開発の経緯は、BR 80と同様です。

 1920年、それまでの邦有鉄道を統一して、ドイツ国鉄DRGが発足しました。

 これに伴い、DRGは各邦有鉄道の大量の入換用機関車を保有することになりました。

 当時、邦有鉄道製の小型機関車や、重量化しつつあった貨物列車に対応するため、G 7やG 8のような本線機が入換用に使用されておりました。 

 しかしながら種類の多さは、保守や部品の供給などの面で大いに問題があり、とても経済的とは言えない状況にありました。

 そこで、BR 01等と同様、入換用の小型タンク機関車においても制式機関車が計画され、そのうちC軸機をBR 80、D軸機をBR 81として製造することになったわけです。 

 経済性を高めるため、BR 81の設計はBR 80を基礎とし、過熱式とされ、また軽量化も図られています。

 そう言われてみると、本機はBR 80と同じ1,100mm動輪径ですし、ボイラーは1m延長しているそうです。

 キャブや炭庫の形状も似ていますね。

 BR 81は、平坦地で1,100tの列車を45km/hで、10‰勾配では、425tを45km/hで、25‰勾配では、160tを25km/hでけん引することができました。 

 BR 81は10輌が製造されましたが、BR 92.4-13(プロイセンT13)やバーデンXbなど、強力なD軸機がまだ多数使用されていたため、それ以上の増備は実施されませんでした。

 また、1939年に60輌の追加が予定されたものの、第二次世界大戦の勃発により、見送られることになったそうです。 

 BR 81は、北ドイツのニーダーザクセン州のゴスラーとオルデンブルクに5輌ずつ配備されましたが、1935年には半数が南部のバイエルンに配転されました。 

 第二次世界大戦の敗戦後、10輌全部がDBに継承され、1963年まで使われました。 

 現在、81 004号機1両が静態保存されていますが、残念ながら状態はあまり良くないようです。 

 以上、Wikipedia 独語版 DR Baureihe 81より引用、参照しました。 

 それで模型の方ですが、BR 81はBR 80に比べるとずっと少なくなっています。

 Modellbau-Wikiによりますと、HOの量産品では1949年のPikoがあったようですが、これは見たことがありません。

 1959年初回発売のMärklinが長年唯一の存在でした。

 従って、二線式の模型は長年存在しませんでした。 

 こちらで紹介するFleischmann製品は2004年初回発売であり、ようやく入手できるようになった二線式の模型です。 

 Fleischmannの上記の精度が頂点に達した頃の製品ですので、大変繊細な出来になっています。

 細密感あふれるバルブギア、配管類の垂直、水平がきれいに出ているのが、Fleischmann製品の特徴です。

 ほんとシャープなディテールですね。 

 車輪の黒染めは蒸機の模型は必須ですね。

 ロッド類も質感が優れます。 

 レタリングも美しいです。

 ROCOのBR 80と同様、バッファが金属なのは良いですね。 

 ステップもとてもシャープです。 

 ROCOのBR 80と比べるとリベットも小さくかつシャープになっていますね。

 キャブの手すりもとてもシャープです。

 ただし、部品の分割位置から、前方の手すりの色がおかしくなっていますね。

 黒塗装も効果的です。 

 前尾灯ともに点灯します。


 走りの方はスムーズですが、一般的なものですね。

 BR 81はFleischmannが不安定な時期の製品のため、2004年の生産の後は2014年まで生産されなかったようです。

 そんなこともあり、中古市場ではまず見ることがない、珍しい存在と思います。

 私は2007年に中古を偶然入手することが出来ました。

 その後見た記憶がないので、ほんとラッキーだったと思います。

 一方、Märklinは実に長きにわたり生産されましたので、よく見かける存在です。


 現在、FleischmannのHOは生産されていないようですが、今後入手できるのでしょうか?

 1990年以降の同社の蒸気機関車は傑作揃いですので、今後も安定して入手できると良いですね。

 

 2024/2/14 記

 

 

 

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