鉄道模型 Nm or TTm って何で流行らなかったんだろう??

 引き続き疑問なんですが、1960年代にNゲージを作ったとき、何で1/150 9mmなんて規格にしちゃったんでしょうね??

 

 たしかに当時、Nmは技術的に困難というか、まず無理だったでしょう。

 今でも相当難しいと思います。

 実際、レールが波打ったらすぐに脱線しそうですし。

 言い換えれば、日本の鉄道ってすごいですよね。

 狭軌の上に、厳しい軸重制限があるのに、欧米以上の正確なダイヤと速度を誇るんですから。

 あんまり言われませんが、線路の精度が高いんでしょうね。

 でも、小さいスケールの模型では、軌間が狭いと集電でもギアの設置でも圧倒的に不利でしょうね。

 9mmと比べると、6.5mmは牽引力も落ちてしまうように、素人ながら思います。

 今、Nmに挑戦されている方が何人もいらっしゃいますけど、一言、すごいですよね。

 あんな高度な技術を駆使して、実際に走らせちゃうんですから。

 実際、すごくかっこいいです!!

 

 でも、TTmならば話は別でしょう。

 実際、KATOの歴史に残る名品 初代 C11は約1/135でした。

 同社のD51やC57も明らかなオーバースケール(1/140)ですし、それからずっと後に発売されたマイクロの蒸気機関車、特にC12やC56がモーターの大きさから、実物とかけ離れたスタイルになってしまったわけですから。

 最初からTTmにしておけば、こんな事態は避けられたと思うんですよね。

 今でもそうですが、Nの最大の問題の一つはモーターの大きさです。

 1/120であれば、Nに比べてその点は絶対に有利ですよね。

 

 日本の鉄道模型産業は、食べるものにも苦労した戦後の復興時代、対米輸出用の真鍮製品により発展を遂げました。

 この時代、アメリカ型HOの部品を転用する形で誕生したのがJなんです。

 この苦しかった当時、鉄道模型はまさに高嶺の花であり、日本独自の製品を開発することなど出来ない相談でした。

 ですので、1/80 16.5mmという、不思議な規格を採用せざるを得なかったんですね。

 客貨車の車輪などそのまま使えたようですし、以前私が保有していたトビーの最初期のC50は、動輪がアメリカ型の転用でした。

 カウンターウエイトが直線でなく、曲線だったんですよ。

 

 話を戻しまして、Nが誕生したのは1960年代の前半だったと思います。

 この頃になると、高度成長期になり、日本も相当豊かになりました。

 またJと違って、Nは既存の何かを転用することは出来なかったんです。

 ですから、全てを一から作る必要がありました。

 だから、1/150に固執する必要もなく、1/120でも変わらなかったと思うんですよ。

 そうすれば、軌間スケールの鉄道模型を楽しめたと思うんですけどね。

 

 一説によると関水の加藤氏がTMSの山崎喜陽氏に勧められて1/150にしたらしいですね。

 単なる俗説で確証はありませんけど。

 でも、なんでTTmを勧めてくれなかったんでしょうね。

 山崎喜陽氏はJを広めた張本人ですし、スケールモデルが嫌いだったんでしょうか?

 

 確かに創世記においてNの日本製品は数が少なく、どうしても欧米製品を使わざるを得なかったので、1/150が採用されたという話もあります。

 でも、そんなの僅か5年間もなかったですね。

 

 もっともTTmは、1/150と比べると大きいので、1/150ほどJとの差別化が測れないので、ここまでヒットしたかはわかりません。

 1/120では線路の敷設面積も大きくなってしまいますしね。

 でもトレーンも1/150よりはずっと大きいですし。

 1/120だったら全然だめだった……、のかどうかは、私にはわかりません。

 

 あくまで私個人の考えですけど、もし相手がTTmならば、プラ製の日本形HO12mmを広げるべきだったような気がしますけどね。

 

2023/12/11 記

人気の投稿