ドイツ連邦鉄道 DB 支線旅客用テンダー式蒸気機関車 BR 24 044号機 (ROCO 61404)
今回はドイツの新造された制式機の中では、最小の小型テンダ式旅客用蒸気機関車BR 24を紹介します。
<BR 24主要諸元>
型式:1'C h2、バッファ間距離16.955mm、、運転重量57.4t、軸重15t、軸配置1C、動輪径1,500mm、過熱式二気筒、出力677kW、ボイラー圧力:14bar、最高速度 前進 90km/h、後進 50km/h
BR 24は1920年に発足したDRG(ドイツ帝国鉄道公社、以下ドイツ国鉄)は、多種にわたる邦有鉄道型式を統一した制式化を進めておりました。
この方針に沿って支線旅客用テンダ機として作られたのが、BR 24です。
BR 24は、部品の共通性を図るため、旅客用小型タンク機関車BR 64とほぼ同じでした。
大量生産されない用途からすると大変合理的な設計です。
ちょうど、国鉄のC56とC12の関係に似ていますね。
BR 24は、1928年から1940年までの長きにわたり、合計95輌が製造されました。
製造はBorsig、 Hanomag、Henschel、Krupp、Linke-Hofmann、Schichauで行われました。
ドイツの主要メーカーの多くが参加していたのですね。
計画された通り、BR 24はドイツ全土のローカル線で使用されました。
長く平坦なプロイセン地方での運用のために開発されたので、大昔のFleischmannのカタログには、Steppenpferd(草原の馬)とあだ名されていたとの記載もありました。
そんなこともあり、第二次世界大戦後、BR 24はドイツの西側占領地区に47輌、東側に4輌、ポーランドに34輌が残存しました。
残りの10輌の運命についてはわかりませんでした。
そのうち、ドイツ連邦鉄道 DBには38輌が継承され、最後の1台 24 067は、1966年に引退しました。
現在、ドイツに3輌、ポーランドに1輌が保存されています。
以上、Wikipedia 独語版 DR-Baureihe 24より、引用、参照いたしました。
それで模型の方ですが、使いやすく手頃な大きさであること、BR 64との部品の共用が図れることから、旅客用機としても数の少なかった実車とは異なり、模型の世界では60年前から数多く製品化されてきました。
HOに限っても、ドイツのメーカーはほぼ発売しているという人気車種になっています。
Modellbau-Wikiによりますと、1954年にFleischmann(初代)、1956年にMärklin,TRIX,Gützold、1975年にFleischmann(二代)、それから間が空いて、2008年にMärklin(二代)、ROCOから発売されました。
なお、Fleischmannは1989年にバルブギア周りが細密化されました。
<各部のディテール>
2008年初回発売の製品だけあって、大変細密に出来ています。
レタリングもきれいです。
というか流石に最近の製品は、みんな綺麗ですけどね。
心なしかキャブが後ろに傾いているようにも見えます。
1980年代のROCO製品の車輪はプラ輪芯ですが、こちらはダイカスト製なので、シャープさや質感に優れますね。
ウインドデフレクタも透明パーツです。
昔のROCO製品はプラっぽかったですが、最近は質感が良くなりました。
この製品は2000年代の製品としては珍しく、テンダーがダイカスト製になっています。
質感、ディテールともに不満はありませんが、機関車との質感の差異は間違いなくありますね。
テンダーの石炭覆いの部分は外れやすいので、手に持つ際には十分注意してくださいね。
ROCOのBR 24はROCOがあまり安定していない時期の製品であり、中古等もほとんど見かけません。
こちらは客車とのセットでしたが、EGSでたまたま見かけました。
箱が異様にでかいので、家まで運ぶのが大変でした。
2023/8/8 記
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