過去記事再掲 ユニバーサルジョイント破断!!による走行不能修理 SNCF CC7131 (Rivarossi 1600)

 2015年12月18日に、惜しまれつつ閉鎖されたトレトレブログ記事を再録します。


 昨日、普段あまり出したことにない機種をと思い、RivarossiのCC 7131で遊びました。

 ところが走らせてすぐに、きゅるきゅるという音が。

 すぐに油切れとわかりましたので、給脂するために車体を外そうとしたんです。

 説明書には裾を広げて引っ張るようにとあるのですが、うんともすんともいいません。

 無理は禁物なので、バッファーを取ったところであきらめましたが、部品がぽろり。

 台車の部品が折れてしまいました。

 幸い、取付穴とピンが無事でしたので、一部接着するだけでリカバーできましたが。


 そうなると悔しいので、よく観察しました。

 すると……、この製品の仕組みがわかりました。

 この車両は、シャーシーのダイカストに爪があって、これが車体に引っ掛かっているのですが、実は車体自身に引っかかっているのではなく、車体にはめられたガラスに引っ掛かっているのです。

 ちょうど、KATO製品と同じ構造ですね。

 だから、いくら車体を広げても、窓ガラス部品が外れないので取れなかったのです。

 しかし、この窓ガラスは台車と干渉して見えにく位置にあり、わかりませんでした。

 裾を広げる際に、説明書でドライバーがよく使われていますが、これは事故の元です。

 私はいわゆる板紙を切って隙間に挿入するようにしています。

 片側は比較的簡単に入りますが、反対側は板紙で押されてしまいますので、非常に入りにくいです。

 ここはドライバーも使って慎重に作業します。

 いつも思うんですが、どうしてこんな構造にするんでしょう。

 メルクリン方式のネジ1本で分解できる方が望ましいに決まっています。

 さて、大事して車体を外して、いつもの通り、モーター軸受(くれぐれもし過ぎに注意)と、ウォーム軸受に注油してやると先ほどのきゅるきゅる音が嘘のようです。

 パックも1目盛下で動くようになりました。


 と言うことで整備完了して、運転していました。

 昨日は考え事があったせいもあり、かなり長い時間……おそらくCC7131を買ってからの総走行時間よりも長かったような気がします……運転しておりました。

 それで、一度編成から切り離して、逆転させたら……、動かないのです。

 モーターは回っているのですが。

 車輪を触ってみると、きちんとギアと噛んでいます。

 これはと思い、またまた大事して、車体を外すと……、原因がわかりました。

 なんと、片側のユニバーサルジョイントが見事に外れておりました。
 これじゃあ動くはずもありません

 さらに良く見ると、外れているのではないことに気づきした。
 何と……、途中で破断してたんです!

 CC7131のユニバーサルジョイントは他では見たことのない構造をしております。

 すなわち、モーターフライホイール側は一般のユニバーサルですが、台車ウォーム側はユニバーサルではなく、ジョイントに可撓性を持たせてカーブに対応しているのです。

 部分的に残っていたので、2022/8に写真を撮りました。

 相当複雑な成形を行っているのがわかると思います。

 この可撓部分は写真の通り、ち密な成型になっていますが、これが見事に破断したのでした。

 私はこんなちゃちな構造のユニバーサルジョイントは初めて見ました。

 それで、何しろ精緻な成型であり、接着できたところであっという間に壊れてしまうでしょう。

 第一、この材質には接着剤は利きません。

 いっそこの部分の可撓性を殺して、がっちりと接着することも考えましたが、こんないい加減な構造はあきらめて、いっそIMONのシリコーンゴムチューブに代えることにしました。

 今回使用したIMONのシリコーンゴムチューブは、1.4〜3mm軸対応です。(これよりも太いものもあります)

 調べてみますと、台車ギア軸は2.4mm、そして折れてしまったジョイントを調べてみると、細い方が1.5mm、太い方が2.5mmありました。

 最初、細い方でと思いましたが、実測して良かったです。

 白は太く見えるのですね。

 1.5mmではたぶん滑ってしまうでしょう。

 ということで折れてしまったジョイントの可撓部を切り取って、現物合わせでシリコーンゴムチューブを切りました。

 取付ですが、ジョイント側は簡単にはまりました。

 シリコーンゴムは硬度が低いので入れやすかったです。

 ですが、ウォーム側は簡単には入りません。

 そこで、ギアボックスの蓋を外して、ウォームを取り外して嵌めました。

 幸いなことに、軸にはラチェットが切ってあり、空回りには有利な構造でした。

 再組み立ては思いのほか簡単です。

 すぐに組み上がり、試運転を行いましたが、全く問題ありませんでした。

 シリコーンゴムチューブは柔らかいので、ねじれてしまうかと思いましたが、昨日、8両引かせた感じでは全く影響はありませんでした。

 こちらのシリコーンゴムチューブは、IMONのHOjの電機やDLには標準で使われているそうですので、存外トルクには強いのでしょうね。

 天賞堂製16番電機への応用例も見たことがありますし。

 この手のトラブルとしては、先だっても記しましたROCO製品のカルダンボール破断が有名ですが、今回の方式が使えれば大いに力になりそうですね。

 ただ、ユニバーサル側は思いのほか直径が小さい場合もあるので、その場合はモーター軸に直結しなくてはならないかもしれません。

 以上、ど素人リカバーでした。


2015/3/9 記、2022/8/27 再録



 

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