やはり皆さんよくご存知ですねぇ Rivarossi S 3/6 (BR 18)の動力について
某所に中古が出ています。
S 3/6 (BR 18)と言えば、ドイツ型蒸気機関車の中では最も人気の高い機種であり、私も大好きな機種です。
しかし、Webに掲載されてからもう数日も経つのに売れませんねぇ。
その少し前に別の中古店に出たROCOのS 3/6は、Web掲載から僅か数十秒で売れてしまい、残念な思いをしたのですが。
えらい差ですね。
RivarossiのS 3/6は1990年代の古い製品ですが、全体の形状は悪くなく、かつ繊細な出来なのに。
不思議に思います。
と言うのは嘘で、皆さんよくご存知ですね。
それと言いますのも、RivarossiのS 3/6には致命的とも言える大きな問題が2つもあるのです。
その一つは、以前の当方のDRG BR 61の記事のように、モーターからの一次減速に太さ1mm、直径10~15mmの特殊ゴムベルトを使っていることです。
海外Webから引用
わかりにくいですが、赤丸部分にゴムベルト(Oリング?)を使用しています。
このベルトはWebでは直径10mmとしているところと、15mmしているところがありました。
こちらはどう見ても10mm径ですが、
この写真説明には15mmとありました。
どっちが正しいんでしょう?
いずれにしてもゴムは経年劣化が必須なので、やがて切れてしまいます。
この模型の発売は1996年頃らしいので、もう切れているか、あるいは切れるのも時間の問題でしょう。
それで以前、私がこの手を扱う専門商社の方に聞いた限りでは、こんなJIS以外の特殊なサイズのゴムベルトやOリングは入手できないと言われました。
よって切れてしまったら、そこでおしまいです。
なお、その後調べてみたのですが、大河で太さ1mmのゴム製Oリングを扱っているようです。
ただし、上記のようにオリジナルのサイズが良くわからないので、使用可能かどうか判断できませんでした。
仮に使えたとしても、将来にわたってこのようなゴムベルトが手に入るのかどうか……、大いに疑問です。
そして二つ目は、Sドライブです。
残念なことに仕組みはよくわかりませんが、要はクラッチのようなものがついていて惰行できるという、模型鉄道にとって画期的な機能です。
しかし、こんなものがうまく行くならば、それから約30年間、他社が採用しないはずがありません。
そうなんです。
この機能は非常に壊れやすく、またトラブル続出で、少なくとも欧州では大変評判が悪いようです。
実際、私が見た欧州のフォーラムでは、動力を載せ替えて、テンダードライブに改造したなんて記事がありました。
でも、Weinertからは改造キットはなかったような気がします。
Länderrbahn機なので、Einheitsのテンダー足回りとは合わないと思いますし。
自作でしょうか、いずれにしてもすごいですね。
正直な話、ギアに問題がなければ、バックプレートに穴を開けて、テンダーモーター駆動に改造にすることも考えましたが、ギアの信頼性が皆無ではそんなこともできませんね。
ということで一番上の写真は昔持っていた車両ですが、数年前に手放しました。
なお、HOのS 3/6は、その後、ROCO、Fleischmann、Märklin/TRIX(フルリニューアル版)から発売されました。
いずれも日本では品薄ですが、欧州ではそうでもないのでしょう。
フォーラムでは、「Rivarossiを買うなら、そういうのを買うべきだ。」なんてコメントがありましたよ。
そんなこともあり、日本に比べると中古市場価格が相当割高な欧州でも、RivarossiのS 3/6は100ユーロしない価格で取引されているようです。
日本における欧州型人口は本当に少ないですが、やはりこのようなネガティブ情報は皆さんよくご存知のようですね。
また、S 3/6はHornbyグループになった後にも生産されておりますが、そちらのバージョンの動力が改良されているのかどうかはわかりませんでした。
2022/8/31 記
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