過去記事再掲 HAGユーザー必見、スポンジの劣化

 当方ブログの2012年の古い記事ですが、結構大切な情報と思いますので、備忘録として投稿致します。

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 今日、HPに製品番号を記入しようと思い、久しぶりにHAG製品を開けてみたのですが……、大変なことが起きていました 


 まず、真っ先に開けようと思ったのはBTのRe 456 93号機。 

 これって、例の特別塗装なんですが、私のは中古で買ったので、最初からラベルがはがれていたんです。 

 そこで何か情報はないものかと思い、箱を開けてびっくり! 

 なんじゃー、こりゃ!  ってことになりました。 

 ……って、残念ながらこの惨状は写真に収めていなかったのですが、ともかくひどかった。 

 そこであわてて、ほかの箱を調べることにしました。 

 で、次に開けてみたのが、Re 4/4 10035号機(TEE塗装)でした。 

 その結果は、

 開けた瞬間に焦りました。 

 この通り、BT Re 456と一緒で、スポンジがぐずぐずになっていたからです。

 右側がぼろぼろになっています。 

 そして焦ったのは左側。 

 完全に溶けたようになっています。

 上に重ねられているスポンジを外したところ。 

 左側は箱に貼り付いています。

 貼り付いた部分のアップ 

 溶けているようです。

 中部分のスポンジ 

 こちらはべとべとしたような感じはありませんが、弾力は失われて、指で押すとグズグズとなってしまいます。

 先ほどの貼り付いた部分のスポンジ屑を除去してみました。 

 何か油が染みたようなあとがあります。 

 これを見たときは本当に焦りました。

 上箱の部分。 

 べとべとになったスポンジを除去しましたが、きれいには取れません。 

 完全に染みてしまいました。

 車両の状態。 

 私は紙で包んでから、ポリシートでくるんでいます。 

 ポリシートにはかなりスポンジ劣化物が付着しています。

 幸いにも車両は何とか無事でした。

 スポンジの状態はこちらのBT Re 456 93号機の方がひどかったです。 

 スポンジは完全にぐずぐずになっており、車両を包んでいるポリシートや説明書や証明書にはびっちりこびりついていました。 

 指で丁寧にこすりましたが、べとべとした感じは残っていますし、説明書の方は油染みや灰色の汚れができてしまいました。 

 日本型でよくあるような、スポンジが劣化して有機溶剤が発生して、塗装がやられてしまうということは、現在のところ確認しておりませんが、ウレタン結合の切断により、アルコール化合物ができることは間違いないと思いますので、もう少し遅かったらアウトだった可能性は高いと思います。 

 そう言えば、アルコールっぽい変な臭いがしますしね。 

 それにしても、べとべとになった劣化物は車体に付着したら、もう取れません。 

 ほんと、紙とポリシートでくるんでおいてよかったと思います。 

 もしそうでなかったら……、HAGは中古でも高かったですし、入手の難しいのも多いので、ショックが大きすぎて立ち直れなかったでしょう。 

 不思議なことに、日本型では車体の形に抜いてある真ん中のスポンジが劣化して害を及ぼすことが多いですが、HAGの場合は、真ん中も劣化しますが、それ以上に、上下のスポンジの劣化が激しいです。 

 それも今まであまり見たことのないべとべとになる劣化の仕方です。 

 ゆえに非常に恐ろしいです。 

 うちにはHAGのスポンジ式の箱はほとんどありませんが、それでも手持ちを調べました。 

 すると、あとの3両は劣化しているものの、これほどひどくはなかったです。 

 ですが、こんなことで塗装がやられたら元も子もありません。 

 そこで、なけなしのIMONの箱を5個使ってすべてを入れ替えました。 

 これでIMONの箱は在庫切れになってしまいました。 

 また買わなくっちゃと思いますが、いつになるやら。 

 劣化したスポンジは怖いので捨てました。

   

 実は、HAGのスポンジが劣化することは知っていました。 

 半年くらい前にRe 4/4Ⅱのが劣化してIMONの箱に取り換えたんです。 

 その時に他のHAG箱も点検したはずなんですが。 

 でも、その時はこんなにひどくなかったような……。 

 何か、一気に劣化が進んだような気がします。 


 HAGユーザーの方は上記のことをご存知かもしれません。 

 でももしご存知のない方がいらっしゃったならと思い、こちらに公表させていただきます。 

 お手持ちの大切なHAG製品の点検をぜひよろしくお願いします。


2012/11/17 記、2022/8/28 再掲


<2022/8/28 追記>

 よく知られるように欧州型の箱に関するトラブルは非常に多く、また安全な改善方法が皆無のため、当方は約80%の動力車をIMONの車両箱に移し、残りはダンボール箱を加工して、プチプチ養生して収納しています。

 スポンジの害は高額な日本型ブラス製品で致命的なトラブルを起こすことがよく知られていますが、欧州ではROCOなどむしろ近年になって採用しています。

 これは発泡スチロールで致命的なトラブルが続発したことが原因と思われますが、スポンジがノートラブルということはあり得ませんので、箱替えをお勧めします。

 


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