DB BR 110 126-0 (ROCO 62493) 集電不良整備 及びジャンパ線修理
先日、ROCOのBR 110 126-0で遊んでいたところ、走りがギクシャクし、ライトがフリッカーしました。
これは集電不良ですので、車体をバラして確認することにしました。
お約束ですが、以下分解等は自己責任でお願いします。
ROCOのBR 110は1990年代の製品が元になっています。
車体は上写真黄色丸の4箇所の爪で留められていますので、説明書通り、ここを指で広げて外します。
何につけ説明書は必読です。
よく見て確認することが肝要ですね。
この方式は、慣れるまでは怖いですが、慣れれば簡単に外れるようになると思います。
ただし、何度もやっていると車体が広がってしまうのは困ったものですね。
また赤丸の上部ライト用導光体を壊さないように、十分注意してください。
垂直に抜かないと折れますし、何よりも再組み立ての際、前後位置が狂っていても折れてしまいます。
幸い私は折ったことはありませんが、中古で折れてなくなっていたものはあります。
分解しますとこんな感じです。
ROCOのこの時代の機関車は、車輪フランジにリン青銅製の集電板を当てて集電しております。
集電不良の原因として、まず、フランジと集電板の間に埃やゴミが溜まっていることがあります。
調べますとたしかに毛埃を食っていましたが、それほどでもありませんでした。
ただし、集電板の押し圧が弱いことがわかりましたので、りん青銅製の集電板を少し曲げて対応しました。
この集電板ですが、思いの外、薄く弱いので、折ってしまわないように、ご注意下さい。
上記のように赤丸部分のフランジを集電板で押さえて集電しています。
この部分がフランジにきちんと当たっていないと集電不良が起きます。
更に言うと、なぜ集電板の押し圧が弱かったかと言いますと、ROCOの機関車は集電板に集電線がはんだ付けされております(黄色丸部分)が、この位置が集電板中央ではなく、少し前側に寄った位置にあり、配線がきついと上に引っ張られてしまうんですね。
確認すると、やはり黄色丸の線止めの位置が悪く、配線にあまり遊びがないことが確認できましたので、配線をずらし、遊びがある形に修正しました。
その結果、集電性が向上し、走りがスムーズになりましたし、また、ライトがフリッカーしなくなりました。
なお、こちらの製品は前尾灯がフレキシブル基板方式ですので問題ないですが、これよりも一世代の製品は、電球をシャーシーに入れて、上部車体の電極で通電します。
このタイプは集電板の酸化や変形で接触不良になりやすいし、また、分解時に電球が脱落するので、紛失しないようにご注意ください。
更に言うと、朱と白の電球を間違えないようにお願いします。
さて、集電不良が解消されたので、車体を再組み立てしようとしたところ、1位側前面のジャンパ線が折れていることに気づきました。
これよくあるんですよね。
軟質プラなので車体を置いたときに折れてしまったのです。
軟プラが経年劣化で固くなっているのですね。
こんなの途中でつなげるようなものではありませんので、手持ちの予備と交換しました。
ROCOには標準部品としてこのジャンパ線が付属しており、このBR 110のように固有部品がついている場合、余るのです。
しかし折れてしまったオリジナルと比べると、金型の痛みのせいでバリがあって、成形もなにかだるいんです。
そこでこの際、真鍮線で自作しました。
基部と端部の受けはオリジナルを転用します。
実測の結果、太さは0.3mmを少し上回るようでした。
でも、そんな口径のドリルはないし、基部に孔を開けることを考えると0.3mmが限界です。
と言うことで0.3mmで何とか穴を開け、真鍮線で自作しました。
右の標準と比べるとやや細いですが真円や強度では遥かに勝っています。
プライマーを塗ってから、上塗りしましたが、筆塗りの場合、プライマーが溶けるので何度も塗り直ししました。
そのせいでやや凸凹になってしまいました。
でもプライマーを使わないとすぐ剥げてしまいますので、やむを得ないですね。
やや細いかもしれないですが、実感はありますね。
何よりも強度が上がったのがいいと思います。
シャープですが、成形の都合で真円にはなっていないし、鈍い感じがします。
ということでたかがジャンパ自作ですが、結構な時間がかかりました。
プラ製のジャンパはシャープさに欠けるのと、折れやすいので今後他の車両にも展開したいです。
今度は0.4mmでチャレンジしますかね。
それだと太すぎるとは思いますが。
2022/8/15 記
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