ドイツ国鉄 DRG 柵柱車 R Stuttgart 22 716 (ROCO 47729)

 今回はドイツ国鉄 DRG 柵柱車 R Stuttgart を紹介します。

 DRG 柵柱車 R Stuttgart は、いわゆる協会設計Verbandsbauartの標準図Musterblatt A4により作られました。

〈主要諸元〉

 バッファ間距離:ブレーキハンドルあり/なし 12.2/11.5m、積載荷重:15t、積載長:10.12m、空車重量:10.5/9.7t、ホイールベース:6.5m

 1912年から27年までの間、約35,000両が製造されました。

 Musterblatt A4は、プロイセン邦有鉄道 Musterblatt IId 5 (DRG R Stuttgart、DB R 02)に準じているそうです。

 ところで戦前の2軸の柵柱車は、全て分類都市名 Stuttgartであり、本車の後継の互換設計Austauschbauart のRr 20を含め、大変良く似ています。

 そのせいか、模型では同じ金型で複数の形式を作っている例もありますね。

 車体の周囲に18本の木製の柵柱を装備出来ます。この柵柱は戦後、金属製に交換されました。

 型式は邦有鉄道 Rm、DRG R Stuttgart、DB エポックIII R 10、エポックIV Kklm 431となります。

 日本で言うとチ厶にあたるこの車は長物輸送に使用されました。

 戦時中には軍用輸送にも多用され、写真や動画でもよく見かけますが、積載荷重が15tしかないので、軽戦車しか運べません。

 積めるのは、Ⅰ/Ⅱ号戦車、マーダーII/III、38(t)までで、ヘッツアー(15.75t)はオーバーということになりますね。

 DBではR 10は、1969年まで使用されました。

 ただし、G 10やOm 12と同様、R 02やR 10、R 20の解体部品を使用して、当時新造されていた戦後製の全金属製柵柱貨車 Rlmms 56 (Kbs 442)と非常によく似た、Rlmms 58 (Kbs 443) が9,885輌製造されています。

 このKbs 443は未だに現役の車が居ます。

 それでA4 の模型ですが、なぜか長年存在しませんでした。

 恐らくですが、量産製品ではこちらのROCO製品が唯一の存在と思います。

 Modellbauwikiにも、この製品の記載はありませんでしたので、発売年は不明ですが、多分2010年頃と思います。

 ROCOは以前より、Austauschbauart の Rr 20を出しておりましたが、廉価版のせいか、側壁の高さが異常に高くて、実物とは似ても似つかいない代物でした。

 例のドイツのHPで、こいつの側壁を真ん中で切り落とすなんて荒業を紹介していました。

 その点こちらはいい感じに見えますね。(採寸はしておりませんが)

2021/5/10 入線



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