ドイツ連邦鉄道 DB 寝台車 WLABm 174 61 80 71-30 042-9 (ROCO 45070)

 今回は、ドイツ連邦鉄道 DB の寝台車 WLABm 174を紹介します。

 戦後DBは、m-Wagen (Verwendungsgruppe 53 及び 61)に準ずる構造の新規の寝台車を製作しました。

 1954年にWLABC4üm-54が10輌試作製造されました後、DSG (Schlaf- und Speisewagengesellschaft = DSG = ドイツ寝台。食堂車公社) は、その改良型WLAB4ümg-59を調達しました。

 ウニバーサル「U型」として知られるこの寝台車は1959年から1969年の間、ブレーメンのHansa Waggonbau GmbH により77輌が製造されました。

 WLAB4ümg-59 (1966年以降、WLABm 174) は、バッファ間距離:26.4m、幅:2.825m、全高:4.25m (UIC-X座席車は4.05m)、最高速度:140km/hです。

 車両には、3台のベッドを備えた11のコンパートメントがあり、それぞれの幅は1700 mmです。

 更に乗務員 (リネン要員?) 用のコンパートメントもあります。

 上記の通り、コンパートメントへ十分な空間を提供するために、屋根高さは座席車よりも高い4250mmとなっています。

 各コンパートメントのベッドを収納すると3つの座席を作ることが出来、また、2つのコンパートメントを接続し、より大きな部屋とすることが出来ます。

 座席車に比べると屋根が高くなっているのが、おわかりになると思います。

 車端のドアは、Verwendungsgruppe 61 (UIC-X) と同じ、両引戸になっています。

 通路側です。

 こちら側の窓は6個しかありません。

 日本のブルトレのように通路側に補助座席があるのかはわかりませんでした。

 寝台側です。

 ベッドが開かれているのがわかりますね。

 ADEと比べるとシンプルな床下ですね。

 ですが、私は上から見ることが多い模型鉄道ではこれで十分と思います。

 乗降ドアはVerwendungsgruppe 61 に準じた折戸になっています。

 台車には座席車とは違う形状の車軸発電機が取り付けられていますね。

 コンパートメントの壁もそれらしくなっています。

 WLABm 174は最初の40輌がミュンヘン-カッセル台車、残りの37輌がミンデン・ドイツのMD 33台車を装備しました。

 こちらは形状からMD 33でしょうか?

 本車はもともとドイツ寝台車の色であるマルーンでした。

 1973年に77輌全車がDBに継承され、TEN(Trans Euro Nacht)プールに入りましたが、TENのブルーにはならず、マルーン塗装のまま使われました。

 ブルーになったのは1983年からだそうです。

 ちなみにこちらの検査標記には、93/2/15とありますので、Ep.Ⅴに属すことになりますね。

 TEN-Poolは、1995年には解散したようですし、またDBは1994年からDBAGになりますので、最晩年の設定となるわけですね。

  WLABm 174はドイツで最もよく知られた寝台車と思いますが、有名な車両だけに古いショートスケールばかりであり、フルスケールモデルは、ROCOのこちらの製品だけと思います。

 ADEやACMEには劣りますが、美しい塗装とレタリングのROCO製品で十分と私は思います。

 ただし、一番最初に発売されたこちらの45070は、塗装が発泡スチロールで侵されやすいと言う致命的欠陥を持っています。

 何故か私は45070を4輌持っておりますが、個人輸入して最初に手に入れたこの車を除き、同時に中古で買った残りの3輌は全て、塗装が傷んでいました。

 ROCOの1990~2000年代の製品は、発泡スチロールの被害を受けていることが非常に多いので、中古車を購入される際には十分ご注意くださいね。

1997/6/23 入線

2022/2/9 記


 

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