ドイツ連邦鉄道 DB 急行用 荷物/2等合造客車 BD 4üm-61 95 143 Mü (ROCO 44743)
今回はドイツ連邦鉄道 DB の急行用 荷物/2等合造客車 BD 4üm-61 について、紹介いたします。
このところ紹介している、いわゆるm-Wagen (UIC-X Verwendungsgruppe 61)の 荷物/2等合造客車です。
バッファ間距離:26.4m、車幅:2.825m、6座席 2等区分室×6の定員36名です。
1963年から合計163輌が作られました。
主力車種であるB 4üm-63に比べると、1/12の数量ですので、少ないですね。
その割には急行列車に組まれている写真をよく見ますし、またローカル線の運用で、n-Wagen (Silberlinge)に混じってたりします。
荷物室側の貫通路は、D 4üm-60と同じシャッターになっています。
渡り板が逆向きですね。今度直しておきましょう。
こちら側はVerwendungsgruppe 61の両開き戸になっています。
テールライトはこちら側が透明で、荷物室側が赤ですが、前の持ち主が塗ったのでしょうか?
ROCOのUIC-Xの初期製品は透明で、再生産品は赤のようです。
この部品は扉窓ガラスとの一体成型部品のため、赤は裏側から塗装してあります。
更には接着してあるのが、この当時のROCO製品としては珍しいです。
Ep. III仕様ですので、 Flaschengrün 塗装で銀屋根になっています。
座席は赤です。
本車にも禁煙/喫煙席があるようですが、コンパートのため設定が簡単だったのでしょうね。
模型によっては、禁煙/喫煙で座席の色が分けてあるものもあるようですが、実車はどうだったのでしょうか?
同じ形式の別車を分解する機会がありましたので、内部を撮影しておきました。
こんな感じになっています。
中央部の2個の座席は、車掌用でしょうか?
面白いのは、通路が荷物室の前にもあることです。
これが本当なら、乗客は荷物室側の貫通路も利用できることになりますが、反対側の荷物室ドアが使用できなくなりますし、1989年にMünchen-Zürich間のDに乗った際、一番後ろに連結されていたSBBのDms (RIC) は確か通行できなかったように記憶しています。
何分にも大昔の事ゆえ、正確ではありませんが。
そこでWeb検索してみました。
Web上では、ドイツの客車の資料は皆無に等しく、期待薄でしたが、なんとこちらのHPに、そのものズバリBDm 273の荷物室の写真がありました!!
これによると、ROCOのBD 4üm-61 の構造は正しいことがわかります。
わかりにくいですが、通路側の壁はいくつかに分割されており、レールが付いていて開閉できるようです。
なお、日本の荷物/2等合造車には通路はなく、完全に仕切られています。
上記の通路がわかりますね。
m-Wagenの車軸発電機は、通路側の向かって左側につくようですね。
36 Pl 定員
車掌室のコンパートメントの左側の窓が塞がれているのがわかります。
上記のように、トイレの出口側の窓下に赤背景の"Raucher"、白背景の”Nicht Raucher"が表示されています。
荷物室ドアは中央で分割される2枚ずつの折戸になっています。
このドアはn-Wagenと同じですね。
荷物室の窓には破損防止の保護棒が取り付けられているのは、日本の荷物車と同じです。
ただし、日本の保護棒は縦で、ドイツは横なのは面白いですね。
車掌室の窓枠の色が違うのはなぜでしょうか?
Ep. IV時代ですが、こちらでは、みんな他の窓と同じになっていますね。
140km/h仕様ですので、固定式ステップです。
なお、本形式の分解ですが、室内灯を取り付けるため、欧州型には極めて珍しく、比較的屋根は外しやすいです。
ただし、屋根のずれる方向が決まっているので、押す方向を間違いないこと、それから屋根が当たっている車体端の突起がきついことがあり、力がかかりますので、床下等を破損しないように注意してください。
私は再度バラす可能性があると思い、車体の突起を元の高さの1/3位に削ってしまいました。
反面、車体を外すのは難しいので、手慣れた方以外は分解しないことをおすすめします。
案の定、不器用な私はステップ脇の部品を壊してしまいました。(本形式ではないですが)
2009/12/5 入線
2022/2/19 記
2022/2/26 標記説明追記
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