またまた大ジャンク 再生大作戦 HOm RhB Ge 4/4 I 507 (Bemo 1250/7) その2

 前回の続きです。

 改めてボディを見ますと、やはり相当汚いですし、ともかく前面の瞬接がひどいです。

 さらにその周囲にもたかっています。

 いくらなんでもこれではひどいので、手放すことも考えましたが、この状態では価値がつくとは思えません。

 そこで思い切って、ジャンパ周囲の瞬接を剥がすことにしました。

 他は目をつぶるにしても、さすがにここは我慢ならなかったので。

 これが側面とかならやらなかったと思いますが、ちょうど前面パネルの中なので、この範囲で剥がして、後でリペしようと思いました。

 欧州型の実車にはこういうのが結構ありますので。(特にDB機が多い)

 ということで剥がす方法を考えました。

 一般的に瞬接を剥がすのには、アセトンを使用しますが、アセトンはプラスティックや塗料を溶かしてしまうので使えません。

 そこで、削ることにしました。

 瞬接の劣化が進行していればごそっと剥がれることもありますので。

 とは言うものの、何しろ微妙な場所です。

 周囲を削ってしまわないように、マステでマスキングして行いました。

 最初、デザインナイフで歯を立てて少しずつ削りますが、瞬接の山は簡単には削れません。

 何しろやりすぎは禁物なので、削りすぎないように慎重に行いました。

 ある程度削ったら、今度は2mmプラ角棒に#1000の耐水ペーパーを貼り、慎重に研磨しました。

 だいたい削れたところで、綿棒にコンパウンドをつけて磨きました。

 これも周囲を磨いてしまうと艶が出てしまうので、マステでカバーして磨きます。

 こんな感じになりました。

 最初、欧州型によくある部分ペイントをしようと思いましたが、下地の緑が思いの外、良く、また、調色が難しそうなので、当面このままとしました。

 昔、Bemoのクロコダイルの塗装がオイルでやられてしまったときに塗りましたが、色調、艶ともに元と合わずにみっともなくなったことがありましたので。

 慎重にやりましたが、どうしても境界が白くなってしまいますね。

 その他、ボディの発泡スチロールの付着をきれいにしようとしましたが、あまり変わりませんでした。

 何分にもやりすぎは禁物です。こちらも却って色が剥がれたりするので、適度なところで諦めました。

 ボディはこのへんでけりをつけ、足回りの点検に移ります。

 FOと同様、ゴムタイヤが失われており、またすごい量の埃がまとわりついていることから、台車を分解することにしました。

 この台車の分解ですが、FOもやりにくいなんてもんじゃありませんでしたが、こちらは本当にキツキツでした。

 最後は枠が壊れる覚悟で台車の後方にドライバーを差し込んで外しました。

 なぜこんなにきついかと言うと、台車枠と台車もきついのですが、それよりも動輪と台車枠の隙間が全く無いため、外す際に干渉してしまうのです。

 更にFOの記事でも書きましたが、Bemoの車軸はギアと一体の真鍮製でとても弱いので、 台車枠を外す際に、車輪に無理な力が加わったら、車軸が折れたり、曲がってしまう恐れもあるんです。

 なんでこんなものネジ止めにしないのか。

 BemoはHOの機関車よりも遥かに高いんだから。

 正直腹が立ちました。

 片側の台車枠を外したところです。

 スポーク車輪に埃の塊が絡まっているのがわかると思います。またゴムタイヤはなくなっていますね。

 なおこちらはFOと異なり、ゴムタイヤは正しい位置に取り付けられておりました。

 右の台車枠にはスノープラウが残っていますが、得体のしれない接着剤で取り付けられています。ベロベロにはみ出してとても汚いのがわかりますね。

 この接着剤ですが、今まで見たことが無いものでした。エポキシにも見えますがずっと硬いです。もっと驚くのは、スノープラウの材質を侵していたこと。あの材質は恐らく軟プラだと思いますが、軟プラを侵す接着剤や溶剤というものは、未だかつて見たことがありません。

 この正体不明の接着剤は思いの外、接着力が強いため、周囲にこびりついた汚いものは十分に除去できませんでした。

 ようやくの思いで外した車輪です。

 踏面は思いの外、きれいでしたが、見てのとおり埃だらけです。よくこれで集電不良を起こさなかったと思います。架線集電の威力なのでしょうか?

 なおゴムタイヤは手持ちをはめました。左から2番目はゴムタイヤの幅が溝よりも大きいためはみ出してしまっています。案の定揺れてしまいました。

 Ge 4/4 Iはスポーク写真なのですね。輪芯はプラです。強度は低いので、取り扱いには要注意ですね。

 軸とギアが一体となった特殊な車軸を使っているのがわかると思います。

 ギア径が大きいのも減速比を十分取るためで、粗悪なモーターの割に走行性能が良いわけですね。

 ただし、台車の裏側からギアが大きくはみ出してしまっているため、走行環境の悪い場合、埃の悪影響を受けやすいです。

 そんでもって組み上げてみました。左が一位側です。

 台車に写真を組んで、台車枠をはめるのも、台車枠に車輪が干渉するため、実にやりにくかったです。おまけに集電シューが外れやすく、何度かやり直す羽目になりました。

 幸いなことに枠は壊れませんでした。

 こちらの左側が2位側です。紙製のスノープラウを撤去し、別付けに残っていた正規品をつけました。

 なお、Bemoのスノープラウは外れやすく、経験的に程度の悪い中古の場合、欠品になっている例が多いのでご注意下さい。

 裏側です。1と書いてあるほうが1位側?

 ダイカストの中央部に傷があるので、ここをペンチで咥えたのかもしれません。

 反対側の台車。裏の爪はあまり仕事をしていないですね。

 1位側のスノープラウの方が、接着剤のはみ出しがひどく汚いです。

 見ての通り、1980年代の製品ですが、台車枠の整形のグレードは相当高いです。

 現在でもここまでよく出来ているのは少ないかも。

 台車を貫通ピンで止めるのは、大昔のTOMYナインスケールにありましたね。


次回に続きます。

 

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