DB BR V 20 052 (Lima 208228) ジャンク品 再生大作戦
先日、某所でLimaのV 20のジャンク品を入手しました。
見事に写真を撮り忘れましたが、状態としては、モーターとウォームギアが欠品で走らないとのことでした。
その他についても、前照灯やブレーキシュー、手すりや汽笛等、多数欠品というお品でした。
皆様よくご存知のように、DB BR V 20は、もともとドイツ国防軍の軍用機関車 WR 240 B14です。
全部で129輌作られたこの機関車の量産模型は、Limaしか出しておらず、当方も1台しか持っておりません。
それがこちらなのですが、ドイツ郵政省の所属機です。でも、車番もないし、実車が存在するかもわかりません。
どうもイマイチな感じがしていたので、こいつと車体を取り替えればいいかなと思い、購入いたしました。
それでまたまた写真を撮り忘れたのですが、まず情報を集めるためにLimaを分解しました。
ところが車体が全くバレません。
何度かやっているうちに、キャブが浮きました。
そこでさらにキャブを浮かすと、後面のダミーライトが吹き飛びました。
そうなんです、LimaのBR V 20は後面のライトの軸がボディの上下を止めているんです。
幸いなことに、ライトは折れなかったので助かりましたが、相変わらず、整備性皆無のだめな構造ですね。
こんな構造は他では見たことがありません。
もちろん、説明書にも記載はありませんでした。
ライトを抜くと、キャブは外れましたが、ボンネットはなかなか外れませんでした。
ボンネットは抜け防止のために、下側を広げないと外れないのです。
これもようやくの思いで外しました。
外してみると、上の分解写真から推定される通り、小型の両軸モーターに、直結したウォームでギアを駆動していることがわかりました。
ウォームは片方欠品だということがわかっておりましたので、随分前に入手した東葛樹脂工業のウォームを使ってみることにしました。
ピッチが合うかどうか微妙でしたが。
ただし問題はモーターです。
うちにはCANON EN-22はいくつかありましたが、BR V 20には大きすぎます。
その他の手持ちのモーターと言えば、昔、EN-22と交換した低性能なものしかありませんが、調べてみたところ、これら全て、筐体が大きすぎ入りません。
これはだめかと諦めかけたときに、そう言えば以前、走りが悪くてTOMIXのM-4と交換したマイクロの新幹線922系のモーターがあることを思い出しました。
この段階で上記の品物が届きましたので、あてがってみると、マイクロのモーターは問題なく入りました。
と言うか、小さすぎるくらいでした。
そうすれば後はウォームですが、ここはけっこう大変でした。
上記のウォームは穴径1.9mmですが、マイクロのモーターは軸径1.6mmくらいでスカスカなのです。
こういう場合、真鍮パイプをスリーブ代わりにすることが多いのですが、あいにく真鍮パイプは持っていませんし、当地ではそのような特殊な品物は入手できません。
そこで、モーター軸に紙を巻いて、取り付けました。
そうしたら結構いい感じで取り付きました。
あとは絶縁とウォームとの高さ調整を行うため、板紙を切ってモーターの下に敷きます。
この状態で仮に通電すると、車輪が回りました!
ここまで来ればなんとか行けそうです。
分解写真のように集電板からの配線は生きていましたが、短い方の長さが足りない気がしたのと、電極から取れてしまったので、配線もやり変えました。
ともかくモーターの固定が難しかったです。
結局、モーターの両側に厚紙を入れ、左右に振れないようにしてから配線をはんだ付けすると無事走りました!
ただし、ウォームのかみ合わせが微妙であり、ロッド式であることからもなかなかスムーズに走りません。
またモーター自身は左右には触れないのですが、僅かに浮き上がってしまうと、ウォームとのかみ合わせが外れて、モーターが空転してしまいます。
こんな調整を長くやりましたが、どうにもモーターの浮き上がりを防止できず、結局、最後には、モーターの脇に瞬接を流し、ダイカストと固定してしまいました。
乱暴なような気もしますが、Kleinbahnの機関車など、実際、モーターを接着して固定している製品もあるんですよ。
で、この状態で試運転をすると、ややかくかくしますが、走りました。
そこで車体を組み立てることにしました。
キャブを止めている後部ライトは、いつバラすかわからないので、取り付けないでおきます。
更に、取れてしまっているステップその他の部品の取り付けも行いました。
結構、接着剤が残っていましたので、きれいに取り除いてから再接着しました。
また、1個のキャブのステップの片方の取付部が折れていました。
単純にGクリアで接着したのでは、また取れてしまうので、この際、0.2mmドリルで穴を開け、真鍮線を通して取り付けました。
これで簡単には取れないと思います。
ここまで来ましたので、試運転を行いました。
キャブ側前位だとかくかくしますが、ともかく走らせることが出来ました!それも―週間弱でここまで、再生することが出来ました。
よかったです。
今後、全く取り付いていない後付部品を取り付けようとも思いますが、実はLimaの後付部品は軟質プラ製なのです。
そんなわけでスカート部の虎縞模様ですが、きれいに塗れているにも関わらず、塗料が剥離してしまっています。
その剥離くずが付着してしまうんですよ。
というわけで部品を接着しても強度がなく、すぐに取れてしまうので、このままにしておくかもしれません。
いずれにしても、欠品の前側ライトやブレーキシュー、汽笛等を自作する必要もありますしね。
2021/11/20 再生工事完了
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