HO、N、16番。さて、何を選びましょうか…… 16番 VS N 価格比較
先日訪問したあるブログに、「Nから16番への切り替え」を検討しているとの記事が掲載されていました。
何を選択するか、すごい悩みますよね。
HO、N、16番、HOm、HOe、Z……。
HOでも二線と三線、そして昨今ではアナログとデジタル。
日本では、私のように外国型を志す方はどちらかと言うと少ないでしょうから、日本型で考えても、16番、13mm、HOj、N、Nj、Zがあります。
軌間9mmナローだって、HOe、1/80、009(1/76)という互いに共存できない3つの規格があります。
このように、選択幅は実に広いです。
そしてそのどれにも利点、欠点が間違いなくあります。
HOm(12mm)、HO(16.5mm)、HOe(9mm) いずれも1/87なので、正確な比較ができます。
この話になると、どうしても優劣論を語りたがる方が多いのですが、まあ、スケールモデルとしての優劣や規格としての優劣は確かに存在すると私も思います。
でも恐らくですが、殆どの方はそういう優劣で選択する以前に、実現できるか出来ないかで決めているのではないでしょうか?
かくいう私こそ、その最たるものです。
具体的には欧州型をやっておりますので、日本型は比較する上で有利な1/87で揃えたいと思います。
ですが、現実的にはブラスキットを組めない上、完成品はブラスの超高級製品しか存在しないHOjは、私には絶対に不可能です。
北斗星編成100万円!とか言われても、手も足も出ませんよ。
第一、12mmのレールを敷く場所もありません。
Nも本当に良くなりましたが、単体のディテールを追求する方には、16番の方が適していると思います。
そんなこともあり、日本形はNとしていましたが、今から25年くらい前、思い立って16番に手を出しました。
とは言いましても、当時既にブラスの新製品は完全に高嶺の花となっておりましたので、手の出せる範囲の古い中古品と、種類の少なかったプラ製品だけでしたが。
ですが、欧州型HOとの並立は難しいものがあり、数年間で下火になりました。
これにはプラ製品、特に頼みの綱のKATOが、あまり16番製品を発売しなかったのも、原因の一つとして挙げられます。
そして8年ほど前に、デジタルに傾倒した際、主にNと重なるアイテムを中心に手放しました。
何度も書いておりますように、我が家は狭いのでコレクションを取り出すのには結構な手間を要します。
16番はそんなでタンスの肥やしと化していたのですが、今年になって、偶然、KATOやTOMIXのコキを入手したところ、なかなか良かったので、この際、手持ちを出して遊んでみました。
私にとって大変高額なものなのに、ただ寝かせておいても経年劣化するばかりで、ろくなことはないので。
確かにいいですね!
NにはNの良さがありますが、16番には問題もありますが、走らせたときは格別です。
それに何と言っても、コキは空コキ2,750円と比較的安価ですから、全く出来ないこともないような気がしてきました。
25年前ならば、ほぼブラスしかなかったので、16番とNの選択の余地はありませんでしたが、今はプラ製品が増えたので全く不可能ということはなくなりました。
しかし、日本型の場合、Nとの価格差が大変大きいため、現実的には選択出来ない車種がほとんどのように感じます。
ちなみに欧州型はHOとNでほとんど価格差はありませんので。
そこでこの際、プラ製の16番製品と、Nの価格比較を行ってみました。
多分ですが、こんな事やった人はいないと思いますので。
その結果がこちらです。
特に昨今ですが、価格の上昇が著しいので、製品化の古いものの価格を比較しても意味がないので、上記の通り、本表はここ10年くらいに生産されたもので比較しました。
これを見てもわかりますように、常日頃から感じていたように、箱物、特に電車は16番とNで極端な価格差があることが改めて確認できました。
あと言うまでもなく、天賞堂は別格としてもコキを除き、TOMIXの16番は高いですね。
特にここ数年に発売された電機は下手すると欧州型のデジタルサウンド機並みの価格です。
こんなことからも、TOMIXは16番ユーザーをNとは別に考えているような気がします。
一方KATOは、Nと同様、安価な製品を発売してくれる強力な味方ですが、こちらはNのユーザーを失いたいたくないのか、製品化のペースは極めて遅く、またいつもどおりですが、脈絡がありませんね。
ということで、私としては欧州型HOや日本形Nと並立する関係上、今まで通り、16番はKATO製品の貨車とごく一部の旧型客車だけになりそうです。
やっぱりどれが優れてるってことじゃないですよね。上のどれにも良さがありますもの。
話を戻しまして、私は相当長い間、模型趣味をやっておりますが、模型鉄道以外のジャンルもありますので、上記のように結果として時代時代で消長がありました。
一言で言ってしまえば、移り気なんですよね。
これだけ長い間やっているのに、まだ懲りないと言うか。
でも一方では、あまり一つのことに凝り固まりたくないです。
とは言いましても、現実的な選択範囲は年を経る毎に狭まって行く一方ですので、その時に出来るものを選んで行くしかなさそうです。
ですので、あくまで個人的な考えですが、中断するにしても全廃ではなく、種くらいは残した方がいいんじゃないかと思います。
全廃して、0から再開するのは大変ですので。
奥は約45年くらい前の天賞堂のEF57SGです。手前は新しい方のKATOのEF57EG。ディテールの密度はKATOのほうが上ですね。
天賞堂はプラが出る前に中古で買いました。MV-8+スパーなので、割とよく走ります。
よく知りませんが、現在でも発売されているブラスベーシックも基本、同じようなギアじゃありませんでしたっけ?←持っていないのでわかりませんけど。
ちなみにこれよりさらに古い時代のMV-8ウォームは、伝達ロスの大きいウォームギアを6個も使っているので、騒音が甚だしく、速度も出ないのでお勧めしません。
まあ今はコロナでなかなか難しいですが、昔に比べれば不要になったものを売れるようになっただけ、すごい進歩と思います。
今から25年ほど前、そう、ヤフオクが始まる前は、ものを手放すとは捨てるのと同義語でしたから。
まあ、私としては上記の通り制約が年々、大きくなる一方ですので、金のかかる趣味は無理です。
コロナが落ち着いたら、私では継続の困難なデジタルや、増えすぎたアイテムを手放して行きたいと思っています。
2021/9/4 記
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