ドイツ国鉄 DRG 標準型有蓋車 G München 64 988 (Fleischmann 5365 K)
今回はドイツ国鉄 DRG の有蓋車 G München について紹介いたします。
と言いましてもこちらで何度か紹介いたしましたように、見ての通り、こちらもVerbandsbauart A2です。
シリーズ記事の続きとなります。
それで、Verbandsbauart A2の実車については、当方の過去記事を参照いただきたくとして、模型の紹介へ行きたいと思います。
それでGFN……最近知りましたがドイツではFleischmann※をこのように略すようですね……のA2は、元々古い製品のようです。
一部のHPには1/85時代との記載もありました。これについては、採寸結果で述べます。
※「Gebr. Fleischmann GmbH und Co. KG」 だから?
仕様としては、車体側面端部に斜めの補強ブレスが入っていない原型に近い仕様です。
メルクリンでは間違っていた換気ガラリとローディングハッチの位置と形状は正しくなっております。
ただし、両者のディテールはいささか平板的で、イマイチな感じがしますね。
端面。
古い製品だからか、端梁の中心に相当目立つパーティングラインがあるのは、興ざめです。
端梁自体にもディテールは殆どありません。
手すりは金属なので直線感や質感には優れますが、やや太いかも。
ブレーキ室のはしごはごついですね。
こうしてアップで見ると、リベットや各部のディテールには古さを感じます。
一体成型のランプ掛けは太いですし、位置も間違っていますが、折損防止には仕方ないかもしれません。
上記の通り、GFNのA2は元々古い製品だそうですが、製品寿命の長い同社製品Mらしく、こちらの製品は1990年代のものと思われます。
すなわち、ショートカプラー化され、車輪はスポークですし、塗装やレタリングの質も向上しています。
GFNの屋根には継ぎ目がありますが、他社にはありません。
例のHPによると、こちらが間違っていそうですね。
他社は灰色が多く、黒い屋根は他社製品では見たことはありません。
ブレーキ室のはしごが、半分シャーシー、半分バッファにかかっているのは、Liliputと違って正しいです。
標記類。やや字が小さい気がします。
こちらはLILIPUTのように、「DRG G 10」といった間違いはありません。
サイドフレーム右側のハンドルは、ウェスティングハウスブレーキのレバーでしょうか?
下記の通り、GFNのA2のサイドフレームは、明らかに高すぎて、結果として床面が相当高い位置となってしまい、実車らしさをスポイルしているように思います。
こちらも例に習って採寸してみました。
いつも通りの素人採寸なので、誤差は相当あるものと思って下さい。
ドイツのHPには、「1/85時代の〜」とありましたが、上記の通り、バッファ間距離は正確でした。
車体長や車体高にも大きな誤差はありません。
ただし、レール踏面から車体下部までの距離が、スケールに対し1.1mmも高いため、横から見たときに違和感があります。
当然バッファも高いです。これらはフレームが分厚すぎるのが原因と思います。
実車の図面を見ますとサイドフレームはC235ですから、スケールでは2.70mmですが、この模型はそれよりはずっと高さがありますね。
ここは車体が高すぎて似ていないROCOのシャーシーと交換すると良いかもしれません。
どういうわけか、他社品は逆にレール踏面から荷室下までの高さが低いものが多いので、連結した際には違和感がありますね。
ドイツのHPの指摘通り、車幅は約2mm広いです。
A2の背の低い感じは強調されるかもしれませんが、実車で17cmの差なので、上から見ると相当目立ちます。
なお、この製品よりもずっと後にGFNから、A2の野菜などを運ぶための換気口追加仕様と、類似形の私有ビール貨車が発売されています。
前者は持っておりませんが、ドイツのHPによると、車体は新しくなったものの、幅が広すぎるそうです。
後者は持っておりますので、いずれ紹介したいと思います。
しかし、GFMはROCOに吸収されていまいましたので、この手の貨車が再販されるのかどうかはわかりません。
2011/2/9 入線
2021/7/5 記
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