ドイツ国鉄 DRG 運用私有貨車 Cassel 535 414 P 「Hessische- & Herklues-Bierbraurei AG Cassel」 (Fleischmann 83 5807 K)
今回は、戦前のドイツ国鉄 DRG で運用された私有貨車 Cassel 535 414 P について紹介します。
とは言いましても、この車の実際については、全くわかりませんでした。
ネット検索によるとこの車は、S. Spielhoff 著「Geschichte der Eisenbierwagen」の235ページに記載されているようです。
しかし、ビール貨車の歴史ですか……、ドイツの趣味人もすごいですね。
と言うか、先日紹介したCartensもそうですが、ドイツの貨車の資料には、ものすごいものがありますね。
それでこの車を紹介した理由ですが、こちらでVerbandsbauart A2 (DRG G München、DB G 10)のバリエーションであるとの記載を見たからです。
そう言われてみますと、ブレーキ室が下にあるのを除けば、車体の形状はそっくりです。
なお、上記検索結果では、実際にはこの車には斜めの補強ブレスが入っているとのことでしたが、原典など見る術がないので、確認のしようがありませんでした。
もちろん標記の通り、こちらはビール貨車ですから、断熱構造になっているようで、貨物ドアの形状は異なります。
確かによく似てます。
背の低い車体、曲率が小さく、平べったい屋根など、こちら側はそのものずばりに見えます。
GFNのA2とは異なり、屋根に継ぎ目はありません。
標記類。
細かいですが、常備駅の記載は他と異なりますし、積荷の記載はありません。
ビール貨車だからでしょうか?
各部の寸法を測ってみました。
ご覧のようにVerbandsbauart A2 とは大分違います。
特に台枠長とバッファ間距離は約3mm長いです。
その後、いつものページを見てわかったのですが、どうもこちらはA2そのものではなく、世界一作られた無蓋車 Verbandsbauart A10 (DRG Om Breslau、DB Om 12) のシャーシーを使って作られた車だったようです。
そうしてみると、オリジナルの1/87サイズが、バッファ間距離:112.6mm、台枠長:97.7mm でばっちりですね。
ただし車体は、A2 (類似?) のようです。
こちらは90年代以降の完全新規製品ですので、前回紹介したA2と比べると、形状や各部のディテールは進化しています。
それにしても、オリジナル32.4mm (A10)と比べると、やはり幅が広いのはGFNの伝統でしょうか?
2000/3/31 入線
2021/8/9 記
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