ドイツ連邦鉄道 DB 標準型有蓋車 Gmhs 53 250 301 (Fleischmann 5310 K)

 今回はドイツ連邦鉄道DBUIC準拠標準型有蓋車 Gmhs 53を紹介します。

 Gmhs 53は、UICの設計原則 (UIC 571-1) に則り作られた、ホイルベース5.7m、積載荷重26t (20tとの資料もあり)の標準型有蓋車です。

 「短い」と称されることもありますね。

 DBではUIC規格で最初に量産された有蓋車となるはずです。

 規格に沿って、両サイドに積載ドア、そして8箇所の蓋付きの換気口を持っています。

 初期の規格ゆえ、ドア幅は1,800mmです。

 前回紹介したSBBのK4と比べると差がわかりますね。

 1953年から生産が開始されましたが、1953~54年に製造された車はこちらで紹介するように、側壁が板張りでした。

 しかし1955年に製造された車は、後の型式と同様、側壁が合成樹脂を含浸した合板で作られています。

 後に作られたDBのUIC標準貨車は、その多くがG-10などの旧型車のUmbauでしたが、Gmhs 53は、Gmhs 56と同様、新造車です。

 Gmhs 53は、合計3,526輌が製造され、250 000から254 799までの車番が付与されると共に、全てが旧型車を置き換えるために、EUROP-Park※に運ばれたそうです。

※貨車の共同運用

 1951年にDBとSNCFが40,000両の有蓋車と60,000両の無蓋車を供出して運用を開始、1953年から西欧9カ国に拡大、2002年まで継続して運用された。

 Gmhs 53は、珍しいことに全てハンドブレーキ無しで製造されました。

 また旅客列車への併結用に蒸気暖房配管を設置したそうです。

 1968年のUICナンバリングシステム(コンピューターナンバー)への切り替えにより、形式:G(r)s 204、車番:132 1 000~132 4 519の間の番号を与えられました。

 また蒸気暖房配管(記号r)を撤去した車は、その後さらに改番され、120 1 000~120 4 519になったそうです。

 なお、こちらの記載によりますと、初期の生産車には側壁を木材から合板に更新した車も居たようです。

 1970年代の終わりから、木製の側壁を備えた初期型の廃車が始まり、最後のGs204は1988年にようやく引退しました。

 Fleischmannは古くからGmhs 53を模型化しておりましたが、こちらは1990年代に入ってからの新規製品です。

 ご覧のようにシャープな仕上がりとなっているように見えます。

 標記類も美しいです。

 最初、こちらで紹介する側壁が木製の初期型が発売されましたが、後に合板製となった後期型も製品化されました。

1996/10/25 入線


2021/6/25 記



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