王立バイエルン邦有鉄道 K.Bay.Sts.B. 支線用蒸気機関車 GtL 4/4 2554号機 (Fleischmann 409802)

 今回は、王立バイエルン邦有鉄道 K.Bay.Sts.B. の支線用タンク式小型蒸気機関車 GtL 4/4を紹介します。

<GtL 4/4 (BR 98.8) 主要諸元>

 型式:D h2t、バッファ間距離:9.25m、軸配置:D、運転重量:43.0 t - 46.7 t、軸重:10.8t、過熱式二気筒、出力:331kW、ボイラー圧力:12bar、最高速度40km/h

 GtL 4/4は1911年に3両、1914年に11両が製造されました。

 第一次世界大戦のためか、王立バイエルン邦有鉄道は、これ以上生産しませんでした。

 敗戦後、統一されたドイツ国鉄DRGのバイエルン群管理局が、1921~1927年に更に追加生産を行い、総勢、119両が作られました。(私鉄LAGからの編入車2両含む)

 この数字は小型のタンク機としては多い方と思います。

 なお、GtL 4/4はDRGにより、支線用タンク機を表すBR 98の中のBR 98.8-9(98形式800-900番台)に分類されました。

 車番BR 98 801-917、1601-1602 (LAGからの編入機)です。

 手持ちの資料も調べたのですが、残念ながらGtL 4/4 の K.Bay.Sts.B 時代の車番はわかりませんでした。

 余談ですが、DRGの型式は用途や型式から制定されたようですが、BR 98に関しては、各王国邦有鉄道の支線用小型タンク機を一括して区分したため、軸配置や形状の全く異なる機種が含まれることになりました。

 従って、BR 98だけではどんな構造の機関車か全くわかりません。

 なお、最高速度を上げるべく従輪を追加した BR 98.10へ45両(45km/h)、先輪を追加した BR 98.11(55km/h)へ29両が改造されています。

 なお、BR 98.10はBRAWAが2011年に発売しました。

 本機は1950年代から廃車が始まりましたが、2両(812、886)はコンピューターナンバーとなって1970年まで使われました。

 現在でも、この2両が保存されています。

 以上、Wikipedia 独語版 Bayerische GtL 4/4 より引用、参照いたしました。

 さて、模型の方ですが、Modellbau-Wiki によりますと、BR 98.8-9の量産品は、Fleischmannの1990年製品が唯一のものです。

 最初、DRGの811号機が出て、その後に各種製品が追加になりました。

 こちらのK.Bay.Sts.B 2554号機は2010年の製品です。

 Ep.1の緑塗装は、ラインを含め、大変美しく仕上がっていると思います。

 

  いつも思うのですが、欧州型量産品には、この手の小型機に優れた模型が多いように感じます。

 恐らくファンの数が多いのでしょうね。  

 キャブ後方の手すりもとても細かいです。

 本品は尾灯も点灯します。

 上からの図。

 あっさり目のディテールながら、シャープなので、違和感はありません。

 初代からそうですが、水タンク上の手すりは一体成型です。

 折れやすいので注意が必要です。

 ほんと30年前の製品とは思えないくらいよくできています。

 Fleischmannの蒸機の面目躍如といったところでしょうか?

 シリンダは微妙に傾斜しているのですね。

 弁装置の色もとても実感的です。

 蒸気管カバー?の上の名板の細かいこと!

 小さな動輪ですが、黒染めがいい感じなので、安っぽい感じはありません。

 動輪は金属だったと思います。

 キャブ脇のメーカーズプレートなどHOとは思えないくらい細かいです。

 バッファも金属なのでとてもシャープでいい感じです。

 煙突やドームのパーティングラインは目立たないように感じます。

 水ポンプもとてもシャープですね!

 水タンクのコックも実感的です。もちろん一体成型ですが。

 ロッドの色もとてもいい感じで、小型機ながら重量感を醸し出しています。

 レタリングの美しさは目を見張りますね。

 運転室のブラインドは、後付でしょうか?

 キャブビュー。

 運転室の手すりは一体ですが、上部の形状などとても細かいです。

 本機はラインの塗装が美しいです。

 ちょっと歪んでしまうとみっともないですが、ビシッと決まっているように見えます。

 初回製品は伝統的な円形モーターでしたが、こちらはモーターが変わっているように思います。まあ、走りの方は小型機ですので普通といったところでしょうか?

 スムーズに走ります。

 またこちらはDCC改造されておりました。(サウンドなし)このため、デコーダーを隠すためにブラインドを取り付けたのでは? 

 この姿での活躍は短かったので、牽かせる車両が限られますが、美しい緑塗装は映えますので、保存機設定でも遊べそうですね。

2014/12/20 入線

2019/2/13 記

2020/1/8 再録

2020/10/9 写真全面更新、文章修正の上、Blogger用に再構成


 

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