王立バイエルン邦有鉄道 K.Bay.Sts.B. 支線用蒸気機関車 D VI 863号機 "Berg" (Fleischmann 4081101)
今回は王立バイエルン邦有鉄道の支線用タンク機 D VI 863号機 "Berg" を紹介します。
<K.Bay.Sts.B D VI 主要諸元>
型式:B n2t、バッファ間距離:6.86m、軸配置:B、運転重量:18.5 t、軸重:9.3t、飽和式二気筒、ボイラー圧力:12bar、動輪径:1.008m、最高速度:45km/h
D VIは支線用のタンク機として1880年から1884年にかけて、Krauss社とMaffei社により、合計 53両が製造されました。
後期に生産された9両はサイドタンクが延長され、全長も僅かに長くなっているようです。
ドイツ国鉄DRGへは2、6両がDR 98 7501-7526として継承されました。
流石に旧式の小型機だけに1920年代には引退しましたが、一部は産業用として売却されました。
それらのうち、1883年にクラウスによって製造された旧番号863、Berg(98 7508)は、誕生から81年後の1964年までRaublingの泥炭工場で使用され、現在も本系列最後の一台として保存されています。
以上、Wikipedia Bayerische D VI より引用、参照しました。
それで模型の方ですが、Modellbau-Wiki によりますと、さすがに古典機に属す機種だけに量産品はFleischmannの2008年製品が唯一のものです。
煙突には863というNo.が印刷されているのですね。
Fleischmann製の蒸機としては、最も新しい部類に属す製品だけに、大変良く出来ていると思います。
全長7mにも満たない小型機ですが、細密感はたっぷりで、スチーブンソン式の弁装置など本当によく出来ていますね。
この製品は、ROCOに吸収されたFleischmann時代なので、実に多様な種類が発売されておりました。
特徴的なのは、通常版と廉価版があり、邦有鉄道時代のものは通常版で、DRG移管後はロッド周りを簡略化した廉価版になっています。
邦有鉄道仕様としては、こちらの緑以外にオーク色のもの等が出ていたようです。
こちらもDCC改造されておりました。(サウンドなし)
なお、Fleischmannは本機のフルサウンド仕様も出しておりました。
ROCOからはグラスカステンのフルサウンド機も発売されておりますが、こんな小型機をフルサウンド化するなど、すごいですね!
近年の同社製品らしく、塗装は大変美しく仕上がっていると思います。
高級機種ではないですが、ディテールは細かいです。
こうして見ると、ヘッドライトは何か緑色があせたようにも見えますね。
弁装置、配管類など本当にシャープな出来です。
キャブ天井脇の鐘はプラ部品ですが、シャープなので良いアクセントになっていますね。
流石に小さいためか、弁装置はプラですが、成型色が良いので、あまりプラっぽさは感じません。
バッファーなどすごい出来ですね!
名板やハンドレールも良く出来ています。ハンドレールはプラなのでスタンションが正確なのはいいですが、どうしても歪んでしまいます。
動輪も金属製に見えますね。
各部の細線など、大変綺麗に仕上がっています。
少量品ではとてもこのレベルには達しないでしょう。
非公式側。
上記のように弁装置や斜めロッドはプラなのですが、何か油をさしたように見えますね。
ここまで引き伸ばしても破綻しないのはさすがです。
今気づいたのですが、メインロッドは金属製のようですね。
ところでWikiでは本機は"Berg"なのですが、名板には"NÜRNBERG"とあるのですね。
キャブのステップも細かいですね。
デコーダーはキャブ内に収納されています。
キャブ前の黒い部品の細かいこと!
貨車よりも小さいB軸機ですが、集電もよく、走りもスムーズです。
いつも書いておりますが、本当に欧州製品は小型機に優れたものが多いですね。
日本ではこのような小型機は敬遠されるのですが。
牽かせるものが難しいですが、古典客貨車数両を引いて楽しみたいものですね。
2014/12/20 入線
2019/3/17 記
2020/1/8 文章更新の上、再録
2020/10/17 写真全面更新、文章修正の上、Blogger用に再構成
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