ドイツ連邦鉄道 DB テンダ式旅客用蒸気機関車 BR 23 100号機 (ROCO 43249)

 今回はドイツ連邦鉄道 Deutsche Bundesbahn = DBの旅客用蒸気機関車 BR 23を紹介します。

 BR 23はドイツ連邦鉄道 DBが開発した旅客用蒸気機関車です。

<BR 23 主要諸元>

 型式:1'C1'h2、バッファ間距離:21.325m、運転重量:82.8t、軸重:最大18.9t、動輪径:1,750mm、軸配置:1C1、過熱式二気筒、出力:1,875PSi、ボイラー圧力:16bar、最高速度:前進 110km/h、後退 85km/h

 DB BR 23は、東ドイツ国鉄 DR BR 23.10と同様、傑作機プロイセン P 8(BR 38.10-40、欧州で最も大量に作られた旅客用蒸気機関車)の代替用として作られました。

 BR 23の実車については、当方の以前の記事を参照お願いします。

 それで、当方のBR 23のうち、最初に入手したのが、こちらの100号機になります。

 Modellbau-Wiki DB-Baureihe 23 によりますと、ROCOのBR 23としては4代目製品にあたり、1993-95年に製造されたようですね。

 BR 23は製造に伴い、形態の変化があったようですが、ROCOのBR 23は024以降の丸屋根になっています。

 100号機は、初期製品と比べると、車輪の輪芯の表現がなされているのが異なります。

 この輪芯の表現はプラ車輪ならではですね。

 下回りの赤の成型色も、以前は何かマルーンぽかったのが、少し赤くなりました。

 一方黒は、いかにも当時のROCOで、完全つや消しです。

 個人的にはこの黒だと、プラ製のボディとダイカスト製の炭水車の質感に差異が目立ってしまうような気がしますね。

 こちらの100号機は、モーターが低性能な85009から85060に変更され、走行性が改善したように感じます。

 走りの方は至ってスムーズであり、それほど力があるわけではないですが、この機関車の運用上、n-Wagen数両程度が似合いますので、不足を感じることはないですね。

 こうして見ますと、ダイカスト製のテンダーとプラ製の機関車の質感の差異は、それほど感じないかも。

 上記の通り、私にとって初めてのBR 23でした。

 いつも通り、中古で入手しましたが、実は添付部品がそっくり欠品でした!

 この頃、中古車もなかなか入手できなかったので、嬉しくなり、また安かったので、見落としてしまったのです。←私には実によくある話です。

 その後、添付部品はなんとか入手できましたのですが、ROCOの部品は外れやすいので、取り付けておりません。  

 梯子がなくて殺風景なテンダーですが、実はROCOのBR 23のテンダー梯子は、成型された部品を折り曲げて取り付ける必要があるのです。

 新しいならともかく、入手後20年以上経過した今、プラの経年劣化は不可避です。

 取付時に折れそうで怖いですね。

 また、この100号機時代の箱は、テンダー梯子を取り付けてしまうと、梯子が箱に干渉してしまって入らなくなります。

 いかにも昔のROCOらしいひどい話だと思います。

 ROCOの弱点であるプラ製車輪ですが、この製品は整形がシャープですし、プラの発色が良いので、それほど違和感はないように思います。

 ただし、塗装した方が更に良くなるでしょうね。

 あまり言われませんが、ROCOのBR 23は機炭間に伸縮式のショートカプラーを採用しており、連結面間が狭いのでかっこいいですね!

 他社も含め、この部分にショートカプラーを採用している製品は割と少ないように感じます。

 車輪の黒染めは、蒸気機関車には必須だと思います。

 キャブ下のディテールはかなり豊富です。

 密着ブレーキ?はちょっとバリが出ています。

 そうそう、ROCOのBR 23には従台車のダイカスト製のウェイトにシーズンクラックが発生するという致命的欠陥があります。ドイツのフォーラムの記事

 私も以前、保有していたDB保存機105号機で発生しましたが、こちらの100号機はセーフでした。

 古い時代の製品をお持ちの方はチェックした方が良いですよ。

 ウインドデフレクターの取り付け穴が大きいので目立ちます。

 部品を取り付けた方が良いですね。

 ROCOのだめ箱ですと、取り出し時に破損したりしますが、いつも通り、IMONの箱に交換しましたので大丈夫だと思います。

 キャブ脇の一体成型の手すりを除き、このあたりのディテールは今日見てもそれほど見劣りしないですね。

 レタリングも細かくなりました。

 これが2025年から32年も前の1993年の製品ですよ。

 欧州のタンポ印刷は昔からレベルが高く、個人的意見ですが、現在でも日本メーカーは勝てないような気がします。

 ダイカスト製のテンダー。

 テンダー台車も彫りの深い表現ですね。

 この中に駆動装置が仕込まれています。

 この当時の製品ですので、現代の製品のように機関車は駆動しません。

<計測結果> 

 ROCOのBR 23のバッファ間距離は、約264mmであり、縮尺は1/86.7でした。


 一時、デジタルに傾倒したことがありましたが、その後、致命的トラブルをいくつか経験し金銭的な実害を受けたこともあり、現在ではデジタルから撤退し、アナログに復帰しています。

 本機も処分対象でしたが、取っておいて良かったです。

2020/10/18 記
2025/8/9 全面見直し


 

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